続きです。
外出したいと思った私はメイクするようになった。メイク道具は雑貨屋や百均で購入し、メイクの知識は動画やネットの情報で勉強した。
いつの間にかメイクの完成度が高くなっていた。
月日は流れ秋の夜。ついに女装外出始めての夜。どうせ女装外出するなら、誰かと会いたい。そう思った私はいつの間にか地元の発展場の情報を調べていた。どうも夜になると発展場となる有名な広い公園があるらしい。怖いけど行こう。そう決めた私は伸びていたすね毛を剃り始めた。そして親が寝たのを確認し、鞄の中にメイク道具とウィッグそしてかったばかりだった黒のヒール、黒のプリーツスカートを入れた。素早く外で女装できるようにノーパンでベージュのストッキングを直履きし、リボン付きのブラウスを着た。このまま外に出る訳にはあかない。だからその上からパーカー着てジャージを履いて隠した。親が起きないようにゆっくり家を出て車に乗って公園に向けて走り始めた。
途中外灯のあるパチンコ屋の駐車場に入り、車内でメイクをした。BBクリームとファンデを塗り、目をアイプチで二重にし、バッチリアイライナーとアイシャドーを入れた。マスカラでまつ毛を上げ、ウィッグをかぶった時には完全に気持ちは女になっていた。その状態で再び公園に向け車を走らせた。公園に到着した。あとはスカートとヒールを履けば私は完全な女となる。車内で着ていたパーカーを脱いだ。そして靴をヒールに履き替えた。あとはスカートだけ。スカートは立って履きたかった。スカートの裏地の感触を味わいたいから。男女兼用の多目的トイレで履こう。そう思った私は車を降りて多目的トイレまで歩くことにした。ブラウスにヒール、下はジャージ姿でトイレまで歩いた。誰かに見られたらどうしよう。すごく緊張した。無事トイレまでたどり着いた。すぐに中に入り鍵を閉めた。そしてジャージを脱ぎ、膝上の黒のプリーツスカートをゆっくりと履いた。完全女装となった瞬間である。とてもいやらしい気分になった。自分の姿を写メで撮り、いよいよトイレから出る瞬間である。いやらしい気持ちが最高潮までになっていた。勇気を出して扉を開けた。優しい秋の夜風がスカートを揺らした。一歩一歩足を踏み出す度にヒールのコツコツといった音が心地よく聞こえた。公園を一周したみよう。誰かいたらどうしようでも襲われたいという矛盾した感情が高まっていった。しかしその日は誰もいなかった。公園を一周したのでそのまま車に戻り女装ドライブを楽しんだ。自販機の前に車を止めた。自販機にコインを入れボタンを押す。ジュースが出てきた。スカートの中が見えないように手を押さえて内股にして屈んでジュースをとった。女になりきっていた。そんなことを楽しんでいた。でも、やっぱり誰かと会いたい。そう思った私は掲示板で募集した。するとあっという間にメールが来た。何日も抜いてなくて溜まっているから会いたいと。ラブホで待ち合わせる事になった。私は先に部屋に入るから後から入ってくるように伝えた。続く。