女装=オカマ=ド変態
俺の頭の中では人間以下で考えられない事だった。
高校を卒業して数年ぶりに帰った時に地元の奴らが集まってくれて飲み会をやった時の事だった。
「そう言や,小島知ってっか?」
「何?」
「知らねぇか‥小島なコレだってよ。」
「何だそりゃ‥オカマか?」
「今はカマって言わねぇで女装子っつうんだよ。」
よく学校の帰りにツルんでた小島が女装して男と歩いてたのを見たと他の奴らが言っていた。
その時は何かの間違いだろう位にしか思っていなかった。
翌日の事だった。
地元に新しくできていたドン・キホ○テに暇つぶしにうろついていた時に
「小坂クン?」
声をかけられて振り向くと小島がいた。
「え~やっぱり?なんで?静岡の方に行ってるって聞いてたのに‥うそ~?」
話し方,仕草はオカマそのものだった。
「なんだおめぇその話し方‥」
ナヨナヨねした態度に虫酸が走った。
だが小島は気にするでもなく腕を絡めて
「凄い久しぶりだねぇ~何してるの?予定ないなら遊ぼうよ。」
と言われた。
「遊ぶって何して?」
「友達ん家がすぐ裏にあるの。一緒に行こうよ。」
昔から空気を読めないっつうか読む気もないんだかマイペースな性格だったのを思い出して,苦笑しながら小島に手を取られて外へ出たのだった。
「友達ってどんなの?」
「小坂クンびっくりするかもよ。内緒。」
小島は楽しそうだった。
合い鍵でアパートの部屋に入れられると女の事だったのかと誤解した。
甘い匂いと壁のハンガーに吊されたコート,玄関に揃えられたブーツ‥
「座ってて。」
自分の家の様に台所に立ちコーヒーをいれてくれた。
「ちょっと待ってて。着替えてくる。」
彼女のいない俺には小島が羨ましくさえあった。
テーブルの横に積まれた女向けの雑誌を見ていた。
「小坂クン‥」
「彼女ってどんななの?」
入ってきた小島を目を上げて見た時に驚いた。
「え!小島‥?」
「驚いた?」
「小島なの?本当に?」
別人の様に化粧をしてミニスカートを履いた小島が立っていた。
「恥ずかしいよ‥そんなに見られると‥」
「だって‥」
正直に言うとめちゃくちゃ可愛かった。
モロ俺の好みって感じで‥
「どう?」
俺の方が恥ずかしくなってまともに見られないでいたのだった。