そのあと、デパートに行きました。女の子の格好でデパートに行くのは初め
てです。僕のスカート姿を、何だか、周りの人が大勢、見ているような気が
しました。いつもは、そんなこと、全然思わないのに…。でも、何だか、す
ごく嬉しい気分になっていました。
エレベーターの中で知らないおば様たちから、「何てかわいいんでしょう。
何年生なの?」って声をかけられました。僕は。ちょっと恥ずかしかったけ
ど、「3年生です」って答えました。そしたら「すごくしっかりしているわ
ね」「それに、すごく女の子らしくて、まるでお姫様みたい」って言われた
ので、すごく嬉しかったです。(僕のこと、女の子に見てくれたんだ…。)
そうやって、何だか、僕が少しずつ、女の子になっていく感じに思えまし
た。そばにいたパパとママも、すごく嬉しかったみたいで、僕の手をつなぎ
ながら、ニコニコしていました。
子供服売り場に行きました。「いらっしゃいませ」と店員さんがいいまし
た。「この子(僕)の洋服を見たいんですが…」って、ママが言いました。
すると、「お嬢様ですね。身長は…、どんなお洋服をお求めですか?」と店
員さんが、女の子の洋服売り場に案内をしながら、ママにいろいろ話しかけ
ていました。「薫ちゃん、おズボンがいい?それともスカートがいい?」と
ママが聞いてきたので、僕は「スカートがいい」って答えました。そしたら
店員さんが「まあ、そうなのね。薫ちゃんって言ったわよね、何年生?薫ち
ゃんって、スカートが好きなのかしら」と聞くので、僕は「はい、スカート
大好きです。今は、3年生です」って答えました。(ここでも女の子に見ら
れてる…)そう考えると、また、胸がどきどきしていました。店員さんがマ
マに「今、スカートを好きな女の子、すごく少ないんですよね。でも、薫ち
ゃんはスカートが大好きだから、いいですよね。今、着ていらっしゃるワン
ピースもすごくかわいいですし、本当にスカートが似合うお子様なんでしょ
うね」と言うと、「ありがとうございます」と言いながら、「ほら、薫ちゃ
ん、褒められちゃったわよ。よかったわね」と、ニコニコしながら言いまし
た。店員さんが、「お嬢様は、どのくらいの丈のスカートがお好みです
か?」とママに聞いていました。するとママが、「長めの方がいいわよね。
パンツも見えにくいから」って答えたので、僕はちょっぴり恥ずかしかった
です。確かにパンツは見せちゃうけどスカートはいたの、今日が初めてだ
し、まだ、慣れてないもん。あと、パンツみられるのは平気だけど、そうや
って初めての人に言われるのは恥ずかしいかな。店員さんが「いいわよね、
まだ3年生ですもの。これから大きくなっていけば、パンツ見せるのも恥ず
かしくなって、気にするようになるから、大丈夫なのよ」って僕に言ってく
れました。僕、男の子なのに、これからスカートはくかどうかもまだ全然分
からないのに、どうしよう…。店員さんが、何枚か、スカートやワンピース
を用意してくれました。僕が、「かわいいな。はきたいな」って思うスカー
トばかりで、すごく嬉しかったです。ママが、僕の体にスカートをあてがっ
ていました。パパもその向こうから見ています。ママ「みんな、どれもかわ
いい感じね、あなたどう思う?」パパ「そうだなあ。どれもかわいくて、薫
にお似合いだな」「そうね、どれも捨てがたいわね」「せっかくだから、全
部買ってあげようか」「そうね。お家で毎日はいてもらえばいいわね」…僕
のスカートが、一気に増えました。「これからは、毎日お家ではスカートな
んだ」って思うと嬉しくて嬉しくて、これからの生活が、すごくすごく楽し
みでした。
そのあと店員さんが「もし、パンツが見えてしまうのが気になるのでした
ら、こういうのがありますよ。ブルマと言うんですけど、お父様お母様は聞
いたことありますよね。昔は体操服でしたけど、今はスカートの下に下着代
わりにはくような感じで販売してるんですよ」と、紺色のものをもって来て
くれました。「薫ちゃんは、ブルマははいたことないわよね」って聞かれて
「はい、はいたことありません」って答えたけど、当たり前だよね。ママが
「薫ちゃん、スカートの下にブルマはきたい?」って聞くから、僕は「うう
ん、パンツだけでいい」って答えたの。学校で女の子のスカートの中が見え
ちゃうことがあってブルマはいてる子がいるけど、僕はあんまり好きじゃな
い。僕は、パンツだけのほうがいいもん。それに、パンツ見られても別に恥
ずかしくないしね…。
店員さんと一緒に、近くのレジまで行きました。「よかったわね、いっぱい
スカートを買ってもらって」と会計をしながら言ってくれました。「これか
ら、毎日スカートはこうね」ってママが言ったので、僕は「うん」って答え
ました。(毎日って、どういうことだろう…)なんて思いながら、優しい店
員さんにお礼を言って子供服売り場をあとにした僕でした。