それは姉がレズだかだ。
姉がレズであることを知ったのは、俺が高校生のときだ。
俺が学校から帰宅すると、大学生だった姉の部屋から変な声。
俺の帰宅に気づいたようにドタバタする姉の部屋。
俺がリビングでくつろいでいたら、姉と多分三十代と見える女性が、一緒に二階から降りてきて、その女性は俺に軽く挨拶して帰って行った。
姉は友達と言ったが、二十才姉と熟した女性が友達?違和感を覚えた。
後日、姉の部屋を家捜しして、バイブ、ローター、双頭バイブなどを発見、姉とその女性が何をしていたか、高校生俺でもわかった。
姉が男性を近づけないような態度をしてるのは、俺が小学校のころからわかっていた。
俺や父はともかく、親戚のおじさんや、親戚のお兄さんみたいな人とも、なるべく関わり合いを持とうとしない、そうゆう態度が顕著だった。
姉がどういった理由でそうなったかは、よくわからない。
大学を卒業すると、姉は東京の会社に就職、一人暮らしを始めた。
俺が大学時代、東京に出た友達に会うため上京、姉に泊まらせて欲しいとお願いするも、断られた。
不審に思った俺は、姉の住まいを訪ねてみる。
姉はまだ仕事から帰宅してない様子、だが隣の女性からあることを聞けた。
友達と同居してますよ。
そう、やはり姉には彼女がいて、だから俺を泊めるわけにはいかないのだ。
姉は美人だ。
俺の結婚式のとき、独身友人は皆姉にアタックしたいと言ったくらいだ。
その姉、もう四十になる。
まだ独身で東京にいる。
年数回帰省する姉に、両親は結婚をと言うが、姉にその気配はない。
おそらくまだレズ、いやレズから抜けようとも思ってないのだろう。
姉がそれで幸せなら、それはそれでいい、俺はそう思っている。
俺の姉であることには変わりないから。
姉は俺の子を可愛がる姿は、まるで母親、姉に何か心境の変化でもないかな、そう思う。