私は川崎に住む66歳の爺。
30~25年程前の古い話題である。
当時(今も同じかな)レズビアンと言えば通常は女性同士二人だけの関係だが、ピーチファミリーはグループでレズビアン関係をつくるユニークなグループ。
それより前の日本に本格的なレズビアングループは東京の蒲田にあった『若草の会』だけだった。しかし、その会は会費を巡るトラブルから今は解散している。
ピーチファミリーは私がある女性と付き合ったことがグループ作りのきっかけになった。
1年程付き合った彼女から別れ話しがあった。彼女に別れたい理由をしつこく聞くと、彼女がようやく言った言葉は『本当は男が好きになれない』『女が好き』『でも特定の女はいない』……。その言葉を聞いて私は唖然、しかし、私の口から出た言葉は『わかった。別れたくはないが、お前が望むなら女を紹介しよう』
紹介できる女性などいない。まして女性の好きな女性なんて探すのは不可能だ。なのに彼女に言ってしまった。しかも、彼女とは別れる関係なのに。
彼女は俯いた寂しそうなそれまでの顔が嘘のように明るく、瞳が輝いた。
私は女性が喜ぶ姿が好きだ。まして公然と言えない秘密な性的な喜びには応援したい。
もう言ってしまったから後には引けない。