耳たぶを甘噛みされる。程良い口当たりに痺れ、
「お尻を出して」の声がかかる。
わかってはいたものの‥、
わたしは、はだけた尻を突き出し
少し肌寒い空気に、滑らかな早瀬さんの指の腹が熱っぽく触れる。
遊歩道を外れた、
人の目を逃れた場所で…
早瀬さん(生け花の先生)と
御嶽に紅葉狩りに行った時のこと。
太宰治も唸らせた(?)お蕎麦をいただき、
葉の色づきに秋の深まりを堪能して、
展望台の見晴らしに心が澄み渡り、
東京なのに、
東京を忘れさせてくれるところだなぁと感慨に耽っていたら…、
隣で
普段のcoolな表情から、わたしだけにみせてくれる表情へとかわる早瀬さん
そして
「お尻を出してぇ」
草いきれのこもる場所。
虫の羽音が飛び交い、木の葉がハサハサと掠めていく
クリトリスがまどろんでいく、感応を探る指によって。
発汗。
自然音の中で際立つ恥じらいの声を抑えようとする。でも‥、巧みな指さばきにじんわり踊らされてしまう。
「紅葉してきたわよ、あなたのお尻」
更に恥じらいが高潮に達す。
湿度が増す。
木漏れ日があたりを包み込み
ほの白い世界が瞬いて、頂きに届く声を漏らす。
ゆるんだ表情をしてたのだろう。
「淫らな顔…」
頬にクールなキスを残して