ビデオルームを出たのはKさんとほぼ一緒だった。
日もとっぷりと落ち辺りは夜のとばりが落ち薄暗かった。
僕の数メートル先をKさんが歩いていて僕はその後を追うような格好で歩いている。
特に彼の後を付いて歩いているつもりはなかったのだがKさんがいきなり振り向くと手招きをしたのだ。
手招きと言っても腰のあたりでごく小さく手首を振った程度なのだが僕は勝手にそう解釈し彼のもとに走りよると肩を並べるようにして歩き出した。
二人とも無言で歩いていた。
ビデオールームは繁華街にあるのだがすぐそばにこじんまりとした公園がある。そして当然のごとく公衆便所があった。Kさんが向かっているのは公園にあるその公衆便所であることは僕には分からなかった。
特に手を掴まれて引かれている訳ではないのに僕はKさんの行く方に黙って着いて行った。
そして公園にある小さな公衆便所に着くとKさんは無言で僕を個室に連れ込むとドアにカギを掛けた。
ここまでされればいかに無知で鈍感な僕でもKさんのやろうとしていることは分かった。分かった途端に僕はKさんの胸にしがみつくようにすると一心に彼の唇を貪っていた。
Kさんも僕の口を吸い返してきた。僕の頭の中は真っ白になっていた。
Kさんの身体は想像以上に逞しかった。
日々の肉体労働で鍛えられた身体なのだ。
ひ弱で脆弱な僕の身体からは想像もできない逞しさだった。
分厚い胸や腕もそうなのだが僕が一番驚いたのは彼の手指であった。とにかく指全体が太く硬いのである。
Kさんのこんな身体で押さえつけられたら僕は何の抵抗もできずにいいようにあしらわれてしまうことは間違いなかった。
僕はそれを期待し望んでいた。
しばらく口を吸いあった後K-さんが「しゃぶれ」と一言呟くように言った。
僕が戸惑っていることに気づいた彼は自分からズボンのチャックを下ろし既に固くなっているチンポを引きずり出していた。
Kさんは僕の手を無言で掴むといきり立つチンポに触れさせた。そこまでされて僕はやっと彼の言ったことの意味が理解できた。
僕は狭いトイレの中に跪くような格好になると彼の逞しいチンポを口に含んだ。
大きかった。ビデオルールでチラッと見た時よりも更に一回り大きい亀頭に歯を当てないようにするには顎が外れるほど大きく口を開かなければ口に含むことは出来なかった。
勃起してパンパンに張り詰めた亀頭を口に含むともうほとんど頭を動かすことはできなかったのだが、それが僕を無理やり犯されている気持ちにさせたのだ。
僕はこういうシチュエーションを期待していたのがその時実感できたのだ。
僕は受けであると同時にマゾなのだったんだとつくづく思い知らされた。
ほんの少しでも頭を振ると大きく膨らんでいる亀頭の先が喉を付き吐き気に襲われた。そのため僕はゆっくりと頭を前後に振り彼の竿をしゃぶる。
それでも何回に一回は吐き気に襲われウッゲーッとエズいていた。
Kさんは僕が苦しそうにウッゲーッをエズいているの見て興奮したようだった。
彼は僕の後頭部を掴んで固定すると腰を前後に動かし始めたのだ。今度は僕に加減は出来ないので彼の亀頭が何度も喉を突いてきた。
僕はこみあげてくる胃の内容物を必死に堪えながらフェラと言うよりはイラマチオに耐えるしかなかった。
そしてKさんは僕の口の中と言うより喉に精液を放った。
大量の精液を放たれたはずなのに僕には口の中に射精されたという実感はなかった。
しかしKさんが僕の口から一物を引き抜くと口の端から彼の放った精液がドローッと垂れてくるのを感じた。間違いなくKさんは僕の口の中に白濁した濃い~い精液を放っていたのだ。
Kさんはふ~っと小さく溜息のようなものを突いた。そして僕には何も告げずに個室から出て公衆便所を後にしていた。
ぼくは『これで終わりなの?』と言う思いに駆られすぐに彼の後を追ったのだった。
この続きは次回に書きたいと思います。