知らなかった。
銭湯に入る時、ロッカーの鍵はいつも腕に付けていた。
その日はたまたま足首に付けている人がいて、
(そっちの方が楽かな?)
と、単に腕と足で違いがあるのか確かめるつもりで足首に付けた。
たまに利用する銭湯だけど、まぁ利用者と言えば老人とオッサンくらい。
稀にいる同年代の30代は長距離ドライバーとかだと思う。
んで、いつものように体を洗い、サウナへ。
“整う”とかよくわからないし、サウナブームに乗っかるわけでもなく普通に汗をかくのが好きだから入る。
人見知りだから人の近くには座らない。
中に1人、細身のオッサンがいるくらい。
対面に座り、リラックスしているとオッサンが立ち上がり横に座る。
(え?なんで?)
当然ビビった。
その時点で薄々理解したが、ゲイなのかと思った。
しかしトナラーという線もある。
とりあえず無視して軽く股を開いて股間にタオルを置いて、手を後ろについて軽く上を見ていた。
するとオッサンが太ももに手を!
「えっ!」
ビクッとしてオッサンを見た。
オッサンは何ともトロンとした目で
「若いね。元気そうだ。」
と股間に手を入れる。
正直、怖いのと慣れない他人の手が俺の股間でモミモミと弄り、萎縮してしまった。
「緊張してるのかな?立派なもの持ってるのにもったいないよ。」
俺は動けなかった。
もうパニック状態で、理解し難い事が起こっていて、誰かに見られないかだけを何故か気にしていた。
オッサンが目の前にしゃがみ込み、俺の股を広げて真っ直ぐ開いた口が股間に迫ってきた。
縮んで10センチ程になっていたチンコを口に含むと舌で掻き回してきた。
その刺激に勃ってしまった。
もう脳内はパニックから快感にシフトしていて、オッサンを見なければ単に気持ちいいフェラだった。
サウナで血の巡りも良くドンドン体は熱くなっていく。
感覚がわからなくなって我慢もできずにオッサンの口の中へ発射した。
「ンフーッ!」
オッサンは嬉しそうに噴き出る精子を残さんと吸う。
バキュームで吸い取られ、一飲みで飲み込むと
「ここでは挿入できないからな…興味あるなら一緒に出ようよ。」
そう誘われ、ボーッとする中ついて行き、服を着てオッサンの車の後を追った。
あとは何だか夢を見ていた様なので記憶も曖昧。
バンガローの様なホテルに入り、部屋に通されそのまま浴室に行った。
シャワーを浴びながら置いてあったローションでお互いの体をヌルヌルした辺りからわからなくなった。
多分、風呂に入る前にオッサンがくれたドリンクを飲んだせいかと。