初めて男を意識したのは、中学二年生の時だ。中高一貫校で共学だが、女の子は少なかった。
登校時とか視線を感じた。ある日声を掛けられた。周りに生徒もたくさん居るのに。
「君、可愛いね。シュン君(仮)だろ」
ボクより20cmは背が高い。スポーツで学校一有名なタキさんだ。何も答えられずかたまっていると、
「オレはタキ。高2、バスケ部」
「知ってます」
「じゃあ、付き合おうネ」と堂々と言って、先に行ってしまった。クラスメートの女の子も後ろから見ていた様で、
「シュン君、凄いね? タキさんに告られてたね」
「バカ、何かの冗談だろ」混乱してしまったら。