<<これはデジカメもスマホもネットもメールもネカフェもビデボも>>
<<ウォシュレットも男性用貞操具も青少年健全育成条例もないけど>>
<<HIV上陸前夜の日本という、ある意味夢の国であったお話です>>
<<だいぶ事情が違うので、よいこは今から真似しちゃダメだよ^^b >>
「やだ、くっさぁ~~い!(笑) ホントにあれからお風呂入ってないの?」
オネエ言葉っていうらしいです。
半畳ばかりの玄関土間に招き入れられ、立ち尽くすボクの首筋に顔を近づけ
大げさにクンクン鼻を鳴らしながら、ニヤニヤと嗤われています。
「・・・だって・・・」
真夏の10日間、まともに入浴できていないカラダが自分でも恥ずかしいので
汗とホコリで薄汚れてしまったTシャツ・ジーンズにデイパックを提げたまま
消えてしまいたい気持ちで俯き、立ち尽くします。
こういうとき上手に言い返せない自分が、頼りないです。
「ひっどいニオイよぉ~。まるでケモノかホームレスみたい(笑)」
男なのにネックレスも耳のピアスも不思議に似合う美形の顔。
俯くボクを下から覗くような姿勢で無理矢理視線を合わせて
次々と逃げ場のない言葉を浴びせる。
このヒトは相変わらずだ。
「あの・・お願いします・・シャワー使わせて・・くだ」
「お風呂ならそこいらの銭湯でも行けばいいじゃない」
漸く発した言葉を遮るのも、相変わらず。
「・・でも・・」
「でも何よ?勝手に飛び出してったのキミでしょ?フラっと帰ってきて
シャワー使わせろって、ちゃんと理由くらい言うのが礼儀じゃないの?」
「・・・こ!・・こんなカラダじゃ銭湯行けません!」
「シッ!夜なんだから、大きな声出さないでよ」
「あ・・すみません」
思いが堰を越えて溢れた反駁のはずが、あやまってしまう。
自分に愛想がつきそうです。
「こんなカラダって、おちんちんに輪っか嵌めてるから?」
「・・いえ・・」
「お尻にぶ~~っといオモチャ挿ってるからぁ?」
「ぬ!、ぬいてますよ・・」
「男の子なのに腋の下剃っちゃってるからかな?」
「・・いえ、でも・・」
「あぁ~、おちんちんの毛もツルツルに剃ってあるからね?」
「・・いえ・・」
「あら、ツルッツルのおちんちん羞しくないんだぁ~、意外と大胆ねキミ(笑)」
「そ、そんな・・」
淫猥なオネエ言葉でネチネチと甚振られ続け、俯き絶句してしまった頬にビンタが張られます。
細身でナヨナヨしていても男の力で、大きく鋭い音でした。
「もぅ!じれったいコねぇ! 男の子ならハッキリしなさいよ!」
「す!・・すみません・・あの・・日焼け・・」
「ん?なになに?」
「・・日焼けが羞しくて・・銭湯には・・」
薄いピンクの口紅を引いた唇が、ニヤーっと吊り上がります。
「日焼けが、なんだって?」
「・・羞しい日焼けのカラダなので・・銭湯には・・・・・・行けないです」