小学校六年の時の近所のお兄ちゃんとの強烈な体験で、僕はしばらく腑抜け状態のようになり、そのまま中学に進み部活にも入らず、目立たない平凡な生活で日々を過ごしました。 幼い頃からもそうだったのですが、あの出来事があって以来は異性に対する興味というものが更になくなっていました。 自分は女の子に生まれたらよかったのだといつも思っていました。 そして中学の二年の時、僕は図らずもあるところで自分の母親の不倫行為を目撃してしまったのでした。 当時の僕は不倫という言葉の意味すら知らなかったのですが、母親が父親以外の男性と性行為をしている場面に遭遇してしまったのです。 当時の僕の母はたしか四十歳前後だったと思います。 場所は自宅の裏にある山道を三十分ほど登ったところに建っている番小屋の中でした。 両親がその山の中腹あたりで以前に、椎茸栽培を小さくやっていたところで、今はもう何もされていない場所でした。 小屋はトタン葺きの三坪ほどの小さなもので、まだ椎茸栽培をしていた頃で僕が八、九歳の頃でしたが、両親によく連れられていったところです。 そこは実は僕の内緒の隠れ家みたいにしていて、一人の時にはよくゲーム機などを持って時間を過ごしに行っていたところなのでした。 当時から僕は誰もいないところで一人でいるのが好きでした。 九月の中旬頃で、平日でしたが学校が創立記念日で休みの日でした。 父は公務員で役場に勤務していて母も不在だったので、僕は一人で昼食をすませてから山の番小屋へ行こうとふと思いつき出かけたのでした。 母は畑仕事にでも出かけているのだろうと思いながら、勾配のきつい山道を登りました。 小屋が僕の視界に入った時でした。 何か人の声のようなものを耳にして、思わず足を止めました。 間延びするような声で女性の声だというのがわかりました。 声は断続的に小さく続いていました。 僕が目指す小屋の中からの声でした。 誰かいる、と僕は直感し、少し緊張しながら静かに足を進めました。 小屋の入り口とは反対の裏側の壁まで忍び足で辿りつき、錆びて穴の開いたトタン壁に片目を擦りつけるようにして中を覗いたのでした。 薄暗い明かりの中で全裸の母が誰かの腹の上に跨って座っているのが見えました。 母がいつも後ろに巻いて束ねている長い髪が乱れて左右に揺れ動いていました。 「ああっ…いいっ…いいわ」 母の下にいるのは間違いなく男性でした。 その男性の胸板に手をつくようにして母は腰を上下に揺り動かせていました。 下から男の手が母の乳房をわし掴んでいるのが見えました。 息を殺すようにして僕はその光景を覗き見していましたが、母が父とは違う男性に抱かれているということに対する怒りというか嫌悪感みたいなものは、僕は正直なところ不思議にその時はあまり感じませんでした。 母が女として悶え喘ぐ顔をじっと見て、僕はある種の羨望感のようなものを感じていたのです。 僕の心の奥底のどこかに、あんな風に抱かれて悶えたいという不埒な思いでした。 やがて下にいた男が起き上がり、母が板間の茣蓙の上に仰向けになりました。 男性の顔がそこで見え、僕は思わず小さく喉を引きつらせました。 男性は父の実の弟なのでした。 若い頃は街に働きに出てたのが、一年ほど前にこちらへ戻ってきて今は土建屋の土木作業員として働いていました。 結婚はまだしていなくて、僕の家にもよく顔を出していてお菓子を持ってきてくれたりする、僕にとっては優しい叔父でした。 父とは年が離れていてまだ三十代前半の年齢だと思います。 叔父も裸でした。 仰向けになった母の両足の間に身体を入れて、上体を折り曲げるようにして母の両頬を大きな手でわし掴みながら、激しいキスを母に浴びせていました。 母の両腕は叔父の首にしっかりと巻きついていました。 静かな気配の中で叔父と母が交わす声が聞こえてきました。 「義姉さん、すげぇ乱れようだったけど、兄貴とはしてなかったのか?」 「…あ、あの人は淡白なほうだから」 「ふふ、そういゃあそうだ。兄弟四人の中で兄貴だけは特別に出来がよかったからな。真面目一筋の公務員だもんな。末っ子の俺なんか兄貴とは真反対のろくでなしだったからな。…たった一つの自慢は今あんたのオメコに入っているこのチンポかな」 母の身体の上で叔父のがっしりとした腰が、話しながらゆっくりと律動していました。 母は時折首を左右に揺らせて喘ぎの声を洩らしていました。
...省略されました。