以前ここに投稿させて頂いたものです。前回もそうだったんですが、今回は更にセクシャルな部分は少ないです。
人間にはいろんな出会いや別れがつきものです。
前回お話しした厨房で一緒に働いてて一晩だけ関係を持った男の話です。
実は俺、今月限りでレストランをやめることになり、その送別会をしてもらいました。
その帰りのことです。俺が歩いて帰ろうとすると、当然のことながらその男も一緒に歩いて帰ると言われました。
結構酔っていた俺はどうでもよくなっていて、『わかった、ついてこい』と言い、一緒に帰りました。道中『お前とも色々あったな』なんて会話をしながらとうとう二人の家路の分岐点にきてしまいました。そこで先輩らしく『あと何日かよろしくな、そのあとは任せたぞ』って言ってやりました。
途端にそいつの背中が小刻に震えたんです。泣いているのは容易に察せました。『泣くなよ』と、肩を引き寄せ抱いてやると、酔った勢いに任せ抱き締めてやりました。お陰でそいつも増して泣きじゃくってしまい、ちょっと後悔しました。ホントに最後なんだなと改めて感じ、同時にそいつが不憫でならなくなり、いてもたってもいられず、『よしっ、目をつむれ』
フレンチキスをしてあげると、今度は逆に抱きつかれディープの嵐。気が付けば俺も自然に舌を絡めてました。かなり長い絡みだったと思います。ふと我に返り、引き離し『ごめん、ありがとう』と言って振り返り家路につこうとしたその時後ろから大声で、『ありがとうございました、一生忘れません』と言ってそいつは走り去って行きました。
そして今そいつも俺も何も変わりなく、仕事をしています。あと数日で俺は別の、遠い町の住人になります。たまによぎるのは、あいつは今後どうするんだろうかということです。出来れば新しい出逢いを同性でも構わないから見付けて欲しいです。
俺はこれまでの出来事を胸に新しい一歩を踏み出すつもりです。この分岐点から二人は別々の新たな出逢いを繰り広げていくはずです。今度逢うときには素敵な「オモイデ」になってることを夢見ながら・・・