おじさんも多少経験があるのか、卓球は山なりながらもラリーにはなった。
打ちながら色んな話をした。
学年のこととか。
私も動物病院の話を聞いたりした。
どうやってなるのかとか。
おじさんのやっている病院からうちまでは二時間以内の距離だと言う。
今日は近くに用事があり、ついでにと足を延ばしたようだ。
おじさんは結婚しているけど子供はいないらしい。
今学校でどんな事が流行ってるのとか聞いてきた。
私が図鑑を捲りながらロビーで三時のおやつを食べていると、おじさんがさっぱりした顔で出てきた。
おじさんはやっぱりシャワーより湯に浸かる方がいいとしみじみ言っていた。
おじさんは休みの日には近場の運動公園の施設に泳ぎに行ったりするらしく、そこにもシャワーだけじゃなく入浴施設があれば最高なんだけどと言っていた。
「泳げる?」私は聞いた。
「泳げるよ。泳げないの?」
「泳げない。でもちょっと泳げるようになった」
うちのあたりは田舎だけど、けっこう立派な温水プールがあった。
田舎だから土地も広く取れ無駄に立派なのか。
そこは大小二つプールがあり、泳げなくても浅いから遊べるのだ。
私は時々そこに出掛けた。
アスレチック広場もあるし、市がやっているから大人の目もあり安全だ。
そこには1人でも行かせてくれた。
ちょっと遠いからおばあちゃんが自転車を買ってくれた。
たぶん兄妹もいないし不憫に思っていたのかもしれない。
私は無料のこの辺の地理や名所が書かれたパンフレットを広げて、そのプールのある場所を教えた。
「なるほど、小さな山を丸々利用してハイキングコースなんかもあるのか…凄い凄い。」
おじさんも今度行ってみようかなんて言うから、私はいつ?と聞いた。
行けるとしたら水曜日か日曜日だと言う。
病院の休みがその曜日らしい。
日曜日に会ったりしたら泳ぐの教えて。
おじさんは快く了解してくれた。
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