雇われたわけじゃなく、身内の司法書士との事でしたが妹の不機嫌は収まらず……
と、思ったら弱腰と思われないための演技だったみたい(笑)
あまり険悪な話し合いでもなく、□□□を引き取りたいと俺が考えた経緯とか、俺の生い立ちや今の、そしてこれからの先の展望や設計などを色々と聞かれた。
こちらからも結構たくさんの質問もさせてもらった。
□□□が祖父から受けたという性的な行為について直接は触れなかったけど、向こうの母親から他人の子を一生に渡って責任を持つってことに不安はないかと聞かれたのが少しイラッとした。
「俺の方に不安は全くないスけど、むしろそちら側に同じ事をお尋ねしたいですよね」と言ったら司法書士がそれはどういう意味かと言ったので、そいつには答えずかず、母親と父親に
「そもそも、□□□ちゃんがウチに助けを求めて逃げ込んできた直接の理由を御両親様は御存じなんですよね」
そういってやったら向こうは無言になって空気が凍りついたね。
司法書士は何のことか聞いてなかったみたい。不思議そうに二親の顔を見てた。
もちろん実際には◎◎◎からまた聞きしただけで詳細は知らないんだけど向こうは俺達が全部知ってるんだと思ったらしく露骨に顔色を変えてました。
父親がジジイのやらかしたイタズラに話が及ぶ事を心配してか慌てて話を変えてきた。
で、向こうとしては今回のような短期間で□□□も自分達も決められない難しい話なのでもう少し□□□を預かってもらってから将来を占ってみてはどうかと、もしかすると□□□も家に戻りたいと言い出す可能性も無いとは言えないとか?(ネエだろ)
でもまあ、それも一理かとも思ったのも確かです。
「それなら……」と、妹が横から提案です。
結局4月いっぱい程度□□□をうちで預かって暮らしてみて□□□の意思を確認することになりました。
家を買う都合があるので本当は二人の転校も含めて急ぎたかったんだけど、妹が
「それくらいの条件なら受けれない?、□□□ちゃんのためだからさ」と言うので飲むことにしました。
□□□のところに行った父親がそれを本人に確認したら頷いたと言うので決まりです。
その先、もしも養子縁組に話が進んだ時の手続きなどは向こうが主体となって進める事などを話してたけど、帰ってからの妹の話では
「向こうは何とかしてジジイの犯行を揉み消したいって事なんじゃない?」と、
養育費とかの話は具体的にはなかったんだけど、可能な限りこちらの思いに沿うように進めるつもりだと言うので、それも暗に含んでるみたいな口振りでしたね。
俺としては、つか妹とも話したんだけどね
□□□をうちの子にするのが一番の目的だから、付属する話は二の次でいいんじゃないかって事。
あとは4月中に□□□本人が決めればいい事ですから。
□□□の周りが騒いで事を荒立てるのは俺達の本意ではないとの結論。
甘いかも知れないけどね。
□□□の祖父母にも知れたらどんなに心を痛めるかと思えば此方も切ないし、□□□もそんな事情を見ず知らずの誰かの聴取に答えさせられるのも恥ずかしくてツラいだろうし。
不動産屋さんには頭金を払って本契約は少しの間だけ待ってもらうつもりです。
もちろん、万が一に□□□を養女にする話が流れてしまったとしてもあの家の購入の意志は変わりません。その時は妹が生んでくれる俺の子と姪っ子と四人で生きていく城とします。
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