禁断の木の実

オートロックのドアを開けて入ると小さな玄関ホールがあり、靴を脱いでいる間に姪っ子が階段を下りてきます。
腰を抱えて抱き上げてキスをしながら階段を上ります。
今はリビングに入ると姪っ子を抱き上げたまま妹と「お帰り」のキスをします。
このアパートの中だけは社会通念の呪縛から解き放たれた俺たちだけの空間であり、社会なんです。
妹のお腹には実の兄である俺とのセックスで妊娠して育ちつつある子供がいます。
妹の連れ子の娘、８歳は俺をパパと呼び、そして性的な関係を持っていて、ママもそれを容認し、むしろ積極的に俺たちの行為を薦めてくれている。
時にはベッドを同じくして三人での性交に及ぶことさえあります。
悪魔の部屋、そう呼ばれても構わないけど、それは夫婦の夜の行為を誰もが世間に話さないのと同じ事。
外部に持ち出さず、ここだけの空間での秘め事として許していただきたいと思います。
俺たちは全員、いま猛烈な幸せでいっぱいなんです。

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