さて、帰って姪っ子の顔を見るのはドキドキでした。
妹のラインから特別な雰囲気は無いとは知らされていたんだけど、ママと違って俺は突然現れた怪しい叔父だからママとキスをしながらオッパイを揉んでるところを見せられたらどうなることか、そら俺には不安の塊でしたよね。
「ただいま……」
ドアを開けると妹の「お帰り」に続けて姪っ子の明るい声の「おかえりなさーい」に迎えられました。
鉛を背負ったような心の重さが吹き飛んだ姪っ子の可愛いく明るい声でした。
学校のお友だちの話や嫌いな先生の話、帰り道で会った変なおばさんの話、散歩中の柴犬を撫でた話、もう姪っ子の話は尽きません。
只ただ目を細めて聞きました。
ずっと聞いていられる幸せな話ばかりです。
お勉強をする机がもうすぐ新しいアパートに届くのを物凄く楽しみにしていて、何だかんだで現在まで約40万もかかったのにお金なんて全く惜しくもナンともないチャラになるほどの姪っ子の輝く笑顔です。
ママにそっくり(あの頃の妹に)の可愛い顔をしていることもそうなんだけど、苦労をしてきたせいかとても8歳とは思えないほどの気遣いのできる子なんですよね。
背中にね、傷の跡があるんです。それを本人はとても気にしていて
お着替えの時にも背中を見せたがりません。
実の父親にフライパンを投げつけられてできた傷なんだそうです。アルコールで頭が狂った父親にね。
優しくて大すきなママが父親に目の前で殴られ、蹴られ、髪を掴んで引きずられるのを見ながら育ちました。何度もママに抱かれてアパートの外に逃げたとも言います。
もっと早く俺の所に逃げてくればよかったのに……。
そう思うと胸が痛みます。
俺も大すきなママには違う意味で虐待をしてるのかも知れないけど、少なくとも暴力だけは働かない。
でね?、安心しきっていたら夕食後にママがトイレに入った隙にソファーに腰かけた俺の横にポンと座って、
「ね、ママのこと、すきでしょ」と言うんです。
「もちろん、ママが好きだよ」と答えると
「どれくらいすき?」と、
「どれくらい?、えーーっ?……地球の女子でいちば~ん好き」と答えると「スッゴ!」と言ったあと目を細めて笑い、直接こう許可をくれました。
「今日もママにチューしてもいいからねパパ」と、
姪っ子が眠ったあとで妹にそれを話したら笑っていましたね。
そして少し汗ばんだ娘の額を撫でながら囁いて聞かせていました。
「これから三人でずっと仲良しで暮らそうね」と。
俺の責任は重大です。
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