冷静になってみればいいお話ではなく、そうとうヤバイ変態兄妹の話ですけどね。
でも、とりあえず他人様には迷惑をかけていないのが唯一の救い、ですかね。
動物には種の保存のために近親者への性欲は起こらないようにプログラムされているんだとか。なのになぜ俺たちにはそれが働かないのかはわからないけど、でも俺はもちろんだけど妹も俺を愛してくれていると思います。
人間はとことん本能を失ってしまった動物なんですかね。
昨夜もプチ事件があったんですよ。
お風呂から出てきた妹が俺の座っているソファーの横に腰かけてドライヤーで髪を乾かします。
ベッドの様子を見て、何故今夜は俺がソファーなのかと尋ねました。
事情を説明するとドライヤーの風を俺の頭に吹き掛けてふざけます。
「やっさしー!、にいちゃんて昔からマジで優しいよね」そう言って肩をぶつけました。
「ふつーだろ」照れてスマホを見ながらそう答えると
「誰にでもそんなにやさしーの?」照れている俺をからかうように聞くので
「いや、……お前だけかもな」努めて気のなさげに答えました。
「おーっ、うれしいこと言うじゃん」ブラッシングを始めながら嬉しそうに笑います。
「だから小さい頃にいちゃんに何されても全然イヤじゃなかったんだよね」とも、
「ホンとか?」スマホの手を膝に落としてマジで尋ねると
「バカ、そうでなかったらこんな事になってねえし、でしょ?」微笑みました。
妹は兄の俺が言うのもナンだけど、なかなかの美形です。元の亭主はこんな可愛い女を殴ったり蹴ったりよくできたもんだと感心するほどです。
じっと妹のそんな笑顔を眺めていたら
「え?……なに?」と不思議そうに目を見開きました。
「あ、いや、……おまえ、ヤッパ可愛いな、と」
ついマジ答えしてしまうと一瞬笑顔を止めたあと頭を俺の肩に乗せて寄りかかり
「じゃあさ、チューを許してあげるよ」と顔を向けました。
妹の首の後ろに腕を廻して引き寄せると目を閉じてくれました。
半開きの唇に口を重ねて舌を絡めます。
パジャマの上から胸を揉むと妹の鼻息が苦しげに深くなりました。
その時でした。
「ママ……」
二人して殆んど跳び跳ねて離れました。
◎◎◎が目覚めていて俺たちの行為を見ていたんです。
「あ、うん?、どうした?、眠れないの?」
吃りながら妹が娘に声をかけると、なんと、また爆弾を姪っ子が落とします。
「きにしないでやってていーよ」と、
「え?……」答えに困ている妹にスルッと背を向けると「おやすみなさい……」と囁きました。
妹が口に手を当てて目を丸くして俺を見つめました。
「ヤッバ……」小声で囁きます。
「もう、寝ようか」俺もそうとうに慌てふためいていました。
今朝の◎◎◎はいつもと同じ感じだったのでやや安心です。
でもね、俺の方が少しだけ家を出るのが早いんだけど玄関ドアを開けようとしたら後ろから姪っ子が声をかけてくれたんです。
いつもは「行ってらっしゃい」なんだけど、今朝は
「行ってらっしゃい、…パパ」と、
思わず振り返ると妹が姪っ子の後ろで鼻の下を伸ばした顔で目を丸くしました。
「お、、ん、行ってきます」吃って答えると
「なんかあわててる」とからかうように笑顔を見せた姪っ子に手を振って出てきました。
8歳にもなれば女の子はもう立派に何でもわかっちゃうんですかね。
気を付けなければね……
と、いう事件がありました。
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