今朝は朝早くから新しいアパートを三人で外からまた見てきました。
その時に起きたとある事故の話です。
車を近くのコインパーキングに止めてアパートの周辺をぶらぶら三人で散策していると一台の車が俺たちの横で減速。セカンドのドアウインドウが開いて俺の名前を呼ぶやつが……
会社の同期でした。
朝の挨拶から、当然「こんなところで何してんの?」と聞かれたので「いや、まあ、ちょっと用事で……」とウヤムヤに答えると会釈をした妹に頭を下げたあと「奥さん?」と、俺に聞いたので
「ん、まあな、そんなとこ」と、答えました。
その時に姪っ子が俺とママを見ながら意味深にクスッと笑ったのが分かったんです。
まさかまだ2年生でしかない子供に俺とママとの肉体関係がバレてるはずは無いとは思いながらもその笑いに一瞬ドキッとしてしまいました。
その時に後続車から邪魔だとクラクションを鳴らされたので同期は慌てて手を振って車を発車させて去ったので助かりました。
妹も娘の態度に何かを感じていたらしく、手を繋いだ娘に
「ママ、おじさんの奥さんにされちゃったね」と冗談っぽく笑って言うと姪っ子が俺の顔を見上げて囁くように特大の爆弾を落とします。
「イんじゃん?、◎◎◎もパパになったらうれしいし」と、
妹がふざけて俺の手を握って見上げると
「だってよ?、パパになってもいいって、どーする?」と笑うんです。
すると姪っ子が真面目で真剣な眼差しで俺をジッと見つめます。
「いいね、◎◎◎みたいな可愛い女の子のパパになれたらマジで幸せだろうなあ」と慌てて誤魔化しました。
「あらま、だってよ?◎◎◎どうしよっか」三人の真ん中で歩いていた妹が娘に聞きます。
「パパでいい……」
聞こえない位の小さな声でした。でも、確かにシッカリとそう言ってくれたんです。
無言で微笑んだ妹が立ち位置を変えました。妹が一番左に、姪っ子を真ん中にして手を繋ぎます。
「パパと手をつないであげれば?」と娘に囁くと◎◎◎が俺の顔を確かめるように見上げたので俺も微笑んで姪っ子の小さな手を取って繋ぎました。
「よかったね、パパになってくれるって」妹が娘に言うと笑顔を見せて顔を赤らめる姪っ子です。
猛烈に可愛くなってしまい、それは同時に本当のパパに虐待を受け続け、小さな心に受けた深い傷を見たようでズキズキと俺の胸が傷みました。そんな繋いだ姪っ子の柔らかで細い手の温もりに思わず涙が溢れてしまいました。
「あははっ、嬉しくてパパ、泣いちゃったよ◎◎◎」が俺をからかいました。
涙を拭きながら姪っ子を見下ろすと、俺を大きな瞳で見上げて笑顔を見せ、無言だったけど繋いだ手を握り変えてギュッと強く握って微笑んでくれたんです。
せっかく拭いた涙がまた溢れ出てしまいました。
妹が娘の耳にヒソヒソと内緒話をすると姪っ子が俺の顔を見上げて言うんです。
「なかないで……パパ」
思わず繋いだ手を離すと姪っ子の腰に腕を廻し、その小さく華奢な軽い体を抱き締めて抱き上げてしまいました。
「パパになっていいのか?」と聞くと
「うんッ!」
そう言ったあと俺の首に両腕を回して抱きついてくれたんです。
これを事件と言わずして何と言いますか。
今日、俺はこの母娘の公認で夫となり、父親となった朝でした。
法的には意味がなくても俺達の間ではそれで十分です。
エロ話が全く無くてごめんなさい。
この幸せな思いを伝える場所が今、ここしかないので、どうかご容赦をお願いします。
ーパパになれたアホな兄ー
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