目覚めた時に習慣で娘の部屋に入ってみるときちんと整頓されたカラのベッドがあるんです。
いつでも会いに行けるのにただ家にいないというだけでまるで心に穴でも空いたかのような喪失感に襲われます。
◇◇◇とあんなことを繰り返しておきながら何を言ってるんだか……
私は多重人格を患った精神障害者ですね。
そして重罪をおかしている性犯罪です。
私がぼんやりと娘のベッドに腰かけていると妻が部屋に入ってきて私の隣に腰かけました。
「いないと寂しいね」妻
「だな……」私
妻もやはり同じ思いなんでしょうね。
娘との約束なので今日から会いに行くのは妻が病院にくる時間だけです。
そういえば娘を可愛がってくれている同じ病室のお姉ちゃんに妻が話しかけていました。
娘と遊んでくれるお礼がてら気になってる事を聞いていました。洗濯物の事でした。
なんと、病室のお掃除をしてくれるヘルパーのおばちゃんがたまに見かねてやってくれるんだとか。いや、沢山の替えが用意してあるみたいだけど汚れた下着をスーパーの袋に溜め込んでいるというのが妻には耐えられないと憤慨です。
「●●●のと一緒に明日から毎日洗ってあげるから、いい?」と妻。
最初は遠慮してたけど強引な妻に押されて最後は笑顔で頷いてくれました。
病棟の一番端には結構な広さの休憩室があります。今はコロナで密集を避けるために椅子は半分になったとその子がいいます。
それでもみなマスクを着けた子供と親がたくさんいて楽しそうに話しているのを寂しそうに見ているその子に妻があれこれと話しかけていました。
娘は1日一回の点滴を受けるけどその子は3回も受けなければなりません。そのため腕には常時点滴用の針がテープで止めてあるんです。
可哀想なので殆ど会いに来ないという親の話はしませんでした。つか、シングルマザー風なニュアンスでしたね。忙しいのかも知れませんけど、それでもね……
今日は妻も会議で遅くなると言うので面会は私一人です。
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