ひまり姫、お早うございます。
分かっていた事とはいえ、まあ、それなりにショックは受けていますね。
私と優美の親子鑑定が昨日届いていました。
結果はその通りでした。
被験者甲(私)と乙(優美)のあいだにおける親子関係は否定されました。
補足として甲と乙の検体が適正な場合においての検査結果に対する確率はは99,9999c…だ、そうです。
ハッキリと100言わないところがオシャレですね。
優美の体に流れている血の一滴にも、あのサラサラの髪の毛の先ほどにも、あの素敵な香りの柔らかな皮膚の一片にも私の痕跡は100
無いそうです。
優美の寝顔を眺めながらアホな自分の恥ずかしさに泣きました。
優美がかわいそうで泣きました。何の罪もなくうまれてきたのに、生まれたこと、既に悲しみを背負わされた優美の不幸がつらいです。
ちょっと汗ばんだ前髪を撫で上げて小さなおでこにキスをして泣きました。
知らなかったとは言え、私のアホさ加減で優美にこんな大きな不幸を背負わせてしまいました。
私の涙がこぼれて濡れた優美のほほを撫でながら囁いて聞かせました。
「なにも心配いらないからな、パパが、一生お前を本当の娘としてだいじにするんだから、なにも心配いらないからな……」
千佐子は何も聞きませんでした。
もちろん彼女には結果は分かっていたわけで、でも、たぶん私の顔色をみてかける言葉が見つからなかったんだと思います。
もし、その時に千佐子に何を言われたとしても怒りの言葉しか出なかったと思うので、千佐子のその選択は適切だったと思います。
眠れないあいだにも夢を見ました。
ガソリンスタンドで車に燃料を入れるんですけど、どこから入れていいのか思い出せなくて、運転席の窓から車内に入れていると後部座席に座った妻と優美が泣くんです。
「なくなっ!」
つい怒鳴ってしまうと、思い出しました。
「あ、燃料コックから入れるんだった」と、
でも、入れても入れても満タンにならなくて、その間に二人は車を降りてあとからきた誰かの車に乗り込んでスタンドを出て行くんです。
「なんだよ、どこに行くんだよ」と声をかけると
優美がママにダッコされて笑顔で手を振るんです。
「バイバイ」……って、
目覚めてからはとうとう朝まで眠れなくて……
千佐子も暗いうちから下に降りて行きました。
俺は弱い男だ、
つくづく嫌になります。強がりばっかりで行動が伴わない最低のオヤジです。
この先のことはわかりません。
寝不足もあって疲れています。
仕事を頑張って少しでも心を落ち着かせないと、
鑑定書は忘れずに持ってきました。
これと、SDカードをどう扱うのかはまだ考えられません。
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