禁断の木の実

沙絵からLINEです。

千佐子が秘密をばらしただろうと責めたそうです。「でもな、結果お前が許してくれるとは思わなかったって」
知られたら時には俺との事は全て終わりだと思っていたようです。優美のことも、沙絵との関係も何もかもが許されないことなのだとわかっていた。
「ちーはさ、すごく楽になったみたいだよ、純ありがとな」

姉ちゃんが俺にお礼を言った。
まさかと思うかも知れないけど記憶に一度もない。

「お返しにってわけじゃねえけどさ、ちーから聞いたよ」
「何を？」
「お前の望みを叶えてあげようってちーと決めたからさ」
「まてまて、それはさ成り行きで言っただけでマジでの話じゃねえって」
「照れるなよ、ちーから聞いてるよ 例のビデオ何回も隠れて見てるんだって」

結局明後日の木曜日に三人でホテルに行く話になってしまいました。
断りきれない俺も俺です。
生で目の前にして千佐子と沙絵のセックスですから。
「マジでやってあげるから、ちーの狂乱ぶりに嫉妬するからな覚悟しとけよ(笑)」
「それ、撮影してもいいか？」と聞くと
「ちーがいいってなら好きにしろ」
「わかった、必ず説得するよ」

少し時間があいて
「ちーを許してくれた礼だ
ホントにありがとな純」

生涯、２回目の姉ちゃんからのお礼の言葉でした。



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