「これ、入ってた」
千佐子がラッピングされた小さな包みを手渡しました。
「入ってた?、何に……なにこれ」意味がわからず訊ねました。
もつ煮込みを入れた大きなタッパーの手提げ紙袋の中に一緒に入ってたというんです。
千佐子が笑いながら
「開けてみて」と言うので紙のラッピングを開いてみると昨日沙絵が履いていた黒のパンツです。
いや、少し小さいのかな?同じ物のサイズ違い?わからないけど千佐子にもこれを履けって事だと思います。
「これって、何のメッセージ?」千佐子が聞いてきたところをみると沙絵との打ち合わせが有ったわけじゃなさそうでした。
これは昨日の夜の事です。
高校生の頃、二人でお揃いで黒の下着を履いていたのでせっかくの制服コスプレなんだから下着も、と沙絵が言ってた事を説明しました。
「そういえばこんなの履いてたなぁー……」手に取って広げて懐かしげに眺めていました。
「沙絵、これ履いてたの?」目をキラキラさせます。
「ん、……はいてた」正直に答えました。
「そ、……じゃあ私も明日履くね」
さて、パパはもう準備万端、カメラも照明もセットしたし、あとは始めるだけです。
オヤジと千佐子のことは取りあえず今日は触れずにおこうと思います。
早めのお風呂なのでもう高校生に化けた千佐子が来ると思います。
髪の毛はあの頃に比べれば短くて残念だけど仕方がありません。
よく沙絵がブラシをかけていたっけ……
出てくるかな?
※元投稿はこちら >>