「火曜は七瀬がいないから家にくるか?毎回ホテルじゃ金がもったいねえだろ」
沙絵からです。
「金とかはいいよ」と返すと
「お前みたいな盗撮趣味は姉ちゃんにはねえから心配すんな」……って、まあ、マジでそれは心配してたけど
「ついでに昼飯くらい作ってやるよ、ちーの飯じゃいーかげん飽きただろ」
ずいぶんな言い方に聞こえるかも知れないけど、沙絵は家事のできない母親の代わりに子供の頃から飯も洗濯掃除をこなしてきたから飯も和から洋まで何を作らせても旨い。
千佐子は沙絵に会うまで料理と呼べるレベルのものは一切作ったことがなくカレーの作り方さえ知らなかった位でしたから、その腕は現在でも自と知れています。
パパはグルメ志向はないので頑張って作ってるのも知ってるし文句を言ったことは一度もありません。
優美にママに文句をつける姿を見せたくないし、いつも「ママは忙しいのに頑張ってご飯を作ってくれてるんだよ」と教えて来ました。
これからもそのスタンスを変えるつもりもありません。
だけど、沙絵の飯が旨いのは事実です。
ちょっと食いたくなりましたので
「なに食わせるかだな」と返すと
「何が喰いたい?」と逆質問(やっぱりな、そー来るよなフツー)
「何十年ぶりかで姉ちゃんのもつ煮が喰いたい」
買ってくるものと違って白もつから煮込む姉ちゃんのもつ煮はものすごく手間も時間もかかるものなので働いている姉ちゃんには無理かなとも思ったけど意外にアッサリと
「そんなんでいいのか、わかった。まだ時間もあるから今日から煮込んどくよ」と、
とても実の姉と弟のセックスをしようとしている二人のやり取りとは思えないですよね。
「たくさん作ってやるから優美にも喰わせてやれ」との事です。
明後日、悶え狂う沙絵から千佐子とオヤジの事をできる限り聞き出すつもりです。
それによっては先週の金曜の一部始終を千佐子に白状させるつもりです。
そうなれば当然優美の秘密も千佐子の口から聞くことになるだろうけど……
その時は、その時こそ千佐子も優美も本当にパパのものになるのかなと思います。
姫はどう思うだろうか……
そこはとても大事です。
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