どうしても千佐子の体に触れない
家に帰るともうオヤジはいなかった。
優美がいつもの通りにジャンプして抱きついてくれると
「きょーねー、じいじぎきたんだよっ」と、
優美を3時頃に保育案から引き取ったそうです。
「パパから電話で遅くなるからって言うから優美を保育園に行かせたのね、色々用事もあったし、結局パパが3時になるって言うから待っていてパパの車で優美のお迎えに行ったんだよね……」
やけに説明が言い訳がましくて出来すぎてる気がしました。
確かにスジが一見通ってるように聞こえるけど、色々な用事ってなんだ?聞いてないし、何かが腑に落ちない。
制服を見せたけど一回クリーニングに出したいと言うので明日持っていくけど着せて何かをしようと言う気にならなかった。
だけど、千佐子は手放したくない。
そこは、そこだけは何も変わってはいないのに、今夜は抱けない。
追求すればスッキリするのかな、 そして千佐子は私のもとから居なくなるなりスッキリしなくてもいい……
この矛盾した想いの苦しさは何なんだろうか。
優美はもちろんだけど、やっぱり千佐子もそばにいてもらいたい。
「ならぬ堪忍、するが堪忍」の例えか……
絶対に許せない、そう思った時に堪える事を「許す」と言うのだと古人は言ったとか。
こんなエロ狂いの未熟者の俺にそれを求めるのか
優美を抱きたい
いやされたい
いや、優美に押し付けるなんてできないけど、
とにかく今夜は黙って堪える。
姫の進言だから。
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