明日は優美も保育園をお休みしてお手伝い?
未だに胃袋が本調子ではない私はお酒抜きで運転手です。お陰でこの店はハンドルキーパーはソフトドリンクの飲み放題です。
お隣の家の車は我が家と違い普通車のワンボックスなので全員余裕です。
運転をしない奥様と千佐子は弾け放題でした。
優美の世話は瑠奈がやってくれたし、瑠奈も母親の指定らしく白のジャージです。
あの事件以来娘の格好には一段とうるさくなったと瑠奈がブツブツ……
聞こえた母親が叱責しました。
「アンタがそんなだからあんな目にあうのっ、男の前ではもう少し考えなさいよっ、あんたにも責任があんのよっ!」
「ママァ、のみすぎーっ」瑠奈がたしなめました。
途中で瑠奈の膝で優美が眠ってしまうとパパのダッコにチェンジでした。
瑠奈が優美と寝たいと言い出したのでお隣で瑠奈の部屋で寝かせる事になり帰ってからダッコして連れていきました。
瑠奈の部屋は意外とキレイになっていました。
瑠奈は床に布団を敷いて寝ると言って支度を始めたので優美を瑠奈のベッドに寝かせました。
瑠奈が私の隣で優美の寝顔を覗き込みながら
「ゆーみん、かわいーね」と呟きました。
「パパ、るな、ときどきラインしてもいい?」
「いいって言ったろ?楽しみに待ってるからいつでもいいよ」
「うん、ありがとパパ」
そう言うと涙目になって
「ごめんね?……こんなことになって、るな、いなくなっちゃって」
パパの期待に応えられなくなったと言うんです。
肩を抱いてあげました。
瑠奈と過ごした時間や出来事がどんなに楽しかったかを話して慰めていると下から瑠奈を呼ぶ声がしました。
いきなり瑠奈が私の首に腕を回すと唇を合わせて来ました。
あっという間の出来事で逃げることもできずに……多分五秒位かな、
結構長く感じたけどそれくらいだと思います。
口を離すと立ち上がって「いまいくーっ」と返事をすると私を振り返って「パパ、いこっ」可愛らしい笑顔で手招きをしました。
明日私が仕事から帰った時に瑠奈はもう居ません。
それが瑠奈とのお別れの儀式となりました。
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