鵜呑みにしたわけではありません。
七瀬は俺と沙絵との関係回復を望んでいたし、俺たちが体を求めあってしまったあとも、それと知りながら仲直りをしてくれたと言って喜んでいた。
そんな七瀬が沙絵と性的関係にある俺に抱かれたいなんて不自然過ぎる。
千佐子が俺はどうしたいのかと訊ねてきました。
早速沙絵からその件で連絡があったんだね。
「じゅんくんが嫌なら私が沙絵に断ってあげるけど、どうする?」と、
「イヤって訳じゃないけど、何となく腑に落ちないんだよな」
「どのへんが?」
「まず、七瀬が俺に抱かれたいってのがわからない」
「んー、そーかなぁ……私にはわかる気がするけど」
「どうわかるの?」
「七瀬はずっと前からじゅんくんが好きだったのよ、気付いてないみたいだけど」
「へええ?……まさか」
「沙絵はもちろん、私もわかってたけどね」
女の世界は本当に理解不能です。
取りあえず保留と伝えるように話しました。
冷静に、落ち着いて、姫はもういない……
考えろ、自分で考えて真実を見極めろ。
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