「瑠奈を大好きでいてくれるパパへ」
そう書き出してありました。
「パパはいつも瑠奈のことかわいいとかスタイルがいいとかかスゴくほめてくれてありがとう」
淡い水色の手紙は4枚もあって意外に丁寧な字を書くのに感心します。
瑠奈は料理のセンスといい綺麗な字といい、いつも意外性を感じさせてくれる不思議な子です。
2回の私との本番無しの(本番、は瑠奈が言った言葉です)エッチにも触れられていてそれは誰にも読ませられない内容の物でした。
「瑠奈はあんなことされたのはじめてでした。だからあれから毎日そのことばかり考えています。早くパパにあいたいです」
「でも瑠奈はスゴく楽しかったけどパパはぜんぜんだと思いました」(イヤイヤ、そんなことないよ)
「今度やるときはパパもよろこんでくれるようにやります」
(やる、って……)
「パパが瑠奈のことずっと前から見てたことはしってました」(ま、じか……)
「瑠奈もパパがこえをかけてくれるといつもドキドキしてました」
「瑠奈の足がキレイだといわれたときは本当にパニックでした。そんなこといわれたのはじめてでそれからはいつもカガミでうつして見たりするヘンな子になりました」
最後は明らかにトーンが変わっていたので書き足した1枚です。これが問題の1枚です。
「パパは行かないときいたので瑠奈もカゼで行かないことにしました。でもほんとはもうなおってます」(今日二人っきりは瑠奈の計画的行動か……)
「瑠奈にきょうきっとパパがホンバンするのでドキドキ、これを読んでるときは瑠奈はきっとパパの本当の彼女だね、てか、だといいなあとおもってます」
(俺は瑠奈の彼氏になったわけか……)
「そうなっていたらこれから瑠奈をよろしくです。パパ、ずっと瑠奈をかわいがってください、瑠奈もパパをずっと好きでいます」
ずいぶんはしょってみたけど概ねこんな手紙でした。
そのあと瑠奈からLINEが来て
「パパはあやまってたけど瑠奈はスゴくしあわせだったんだよ、うれしかったんだからね、もうあやまらないでいいからね
パパの大好きな瑠奈より」
これは……瑠奈がパパのことを大好きだと言ってるのか、パパが瑠奈の事を大好きだと言ってるのか、その違いは大きいですよね。
何れにせよ踏み入れてはならない部屋に入った感で押し潰されそうです。
姫の言いつけを守らなかった報いが始まる予感です。
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