瑠奈も覚悟をしてきました。
だから受け止めてあげたかった。
ドアを開けると瑠璃色のワンピースを着て立っていました。
ドキッとしました。
スカートの長さも膝まであって裾には白いラインが2本、まるで瑠奈らしくない清楚な服です。
ソックスは履いてなくてナマ足でした。
ミニオンのシールで封をした手紙を手渡してくれて
「お帰り瑠奈。風邪は、もう大丈夫なの?」と聞くと
無言で頷いたけど表情は固いままです。
「てがみ、……あとで読んでね」と言いました。
ソファーに座ると横に座り体を寄せて寄りかかってきました。
「すぐに来れなくてごめんねパパ」と、
「ワンピース、可愛いね。そんなの持ってたんだね」
「うん、……初めて着た」照れ臭そうにスカートの裾を摘まんでモジモジ……(かわいい……)
「似合わないよね」
「そうかな、スッゲー可愛いけどなぁ」
「ほんと?」
「本当」
「……うん」
抱きついて来ました。
自然に小さく細い瑠璃色のワンピースの背中を抱いていました。
いつもの瑠奈の香水と甘い髪の香りにうっとりとしました。
「あっ!まって、パパ」
立ち上がると玄関に小走りで行き鍵を掛けました。
U字ロックもです。
(まって、パパ、かあ…………瑠奈は覚悟してしてる……勝負服なんだなあれは)
前の時と同じように立って迎えました。
黙って私に抱きついて来ました。
私も瑠奈の背中を無言で抱き締めていました。
「ベッドに行こうか?」
「……ん、…」小さく私の胸に押し付けた頭で頷きました。
一歩、一歩、二人でフワフワと階段を上りました。
ベッドに腰かけて無言で俯いて身じろぎもしない瑠奈の肩を抱いてゆっくりとマットの上に寝かせながら思っていました。
「せめて……せめて最初だけは素敵な経験にしてあげないと」と、
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