瑠奈の言う「ほんばん」とやらに及ばなかったのは心のどこかにそれだけはやってはならないというブレーキがかかっていたのだろう。
瑠奈がバージンだったかどうかは確認をしていない。したところで本当のことは言わないかもしれない。
姫なら瑠奈の行動からわかるんだろうが私にはそんな分析ができるほどの経験がない。
不安な目で千佐子が囁く。
「瑠奈ちゃん、なんか変くない?」
ドキッとした。
「どんな?……そうか?」口ごもってとぼける私を問い詰めるように更に千佐子が言う。
「じゅんくんに近すぎない?……それにさ、ルナって呼べとかまるで彼女気取り…」明らかにイラついていた。
「おいおい、まさかの嫉妬?相手はお隣の娘だぞ」笑って見せたけど内心はハラハラだ。
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