関係を持ってしまった後の瑠奈は不思議と挑発的な服装をしなくなった気がする。
今日もごく普通にパーカーとダメージショートパンツの下には黒のタイツ。
寒いからどこにも行けないと言って優美を可愛がりに来てくれている。
あんな事した後なので特別な振る舞いがあるかと心配していたのだが拍子抜けするほど自然にしていてむしろ抱く前よりも挑発的な行動はしなくなった。
ただ、優美の耳にナイショ話をすると優美が笑って
「いーよぉ」と答えると瑠奈が私を見て微笑みかけた。
「なあに?」と優美に訊ねると瑠奈が「ゆーみん、言っちゃダメだよ」と大して強要的でもない言い方で釘を差しました。
「あのね?るなおねえちゃんがね?ぱぱのことをね?ぱぱってよんでもいい?だって」
すっかりばらしてしまうと優美を押し倒して「こらあっ!ダメだって言ったじゃねえかゆーみんはぁ!」
二人でキャーキャーとふざけます。
「いいよねぱぱ」優美が聞くので
「もちろん、」と瑠奈を見ながら答えると
「じゃあさ、パパも私をルナって呼び捨てでいいからさ」優美をダッコしてくれながら言いました。
これは私と瑠奈のLINEの中だけの約束でしたが家族ぐるみでの公然とした取り決めをしたということなんだと思う。
彼女の言う「ほんばん」は無くとも淫行をした秘密を共有したことでいままでとは違い「女」として認められたことへの「メス」の自信みたいなものが芽生えているのかも知れない。
瑠奈の中での私は「自分の男」でありパートナーとなった意識なのかも知れない。
その今までモヤモヤとした思いがくっきりと具現化し既成事実を持ったことへの自信が挑発的な振る舞いをしなくなった理由なのではないのか。
だけど、千佐子はそんな瑠奈の今までとは違う何かを敏感に感じとっているように感じるのは多分気のせいなんかじゃないだろう。
こういう事に関しては獣並みの嗅覚を発揮する女だ。
※元投稿はこちら >>