結局、明日の夜は沙絵と会うことになりました。
これは千佐子と沙絵の間で話し合った結果です。
千佐子は沙絵と最初に取り交わした「妊娠するまで」
と言う条件を飲まざるを得ないという結論です。
俺の子を産んでくれと言い出したのは俺の方で、沙絵にはそんな気は全く無かったわけでさんざんにホテルで抵抗した沙絵の爪の傷がまだ消えないくらいです。
取り消しは明日の夜、私から沙絵に言います。
やっぱり、どんなに血が騒ごうとも近親姦の無限ループは絶たなきゃならないと、沙絵も私も……
千佐子の秘密はもう聞かなくてもいいです。
あんなに知られるのを怖がってるんだからきっと本当につらい秘密なんだと思います。
明日沙絵に会うことになったと話すと
「じゃあ今夜のエッチは無しね?……コスプレもお休みかな」と明るく笑ったけど小さな背中がもっと小さく見えて悲しそうでした。
本当は何だかわからないけど、秘密とやらを何もかも吐き出させて抱き締めてあげたいと思うけど、千佐子が居なくなる怖さで話せないです。
取りあえず、明日は会社の帰りから直接向かって7時半に沙絵を家に迎えに行きます。
「何時になってもいいから……帰ってきてね」と千佐子が言いました。
「ん?…ん、わかった」と答えました。
なんだか、猛烈にかわいそうになってしまいました。
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