あんまり不機嫌なのでこちらまで不機嫌になってしまいました。
優美がいるから助かってたけど優美が寝てしまうとまた無口になって……
でも、きっと言うに言えない何かなんだろうなと思ってここは亭主の踏ん張り処、
「沙絵と、したことが気に入らない?」と聞くと首を振ります。
(だよな、おまえが仕組んだことだからな)
「じゃあなに?今朝まで普通だったじゃない」
努めて優しく話しかけると、「伝家の宝刀!」泣き出してしまいました。
仕方なく抱き締めて頭をいいこいいこしながら
「どうしたの、言ってごらんよ」と言うと
「私だって産めるもん」って、
(あーっ、沙絵のやつ、)
「いや、……いやいや、優美だっておまえは命がけだったんだぞっ、おまえの命を賭けてまではいらないだろ」
「だからって、沙絵に、、大丈夫だから、私が産むからぁ」
女の世界ってやつは、、まったく。
つか、……
沙絵が言った言葉を思い出しました。
「ちーがうらやましかったの、どうしても生むって言うちーがうらやましかった」
弟のチンポでぐちゃぐちゃに突かれながら切れ切れにそう言っていた。
「本当のじゅんくんの子供を産んであげたかったんだよ?、、ほんとだよ、、それなのにー、なんで沙絵なの?」
「いや、だから、医者も言ってただろ?お勧めはできないってさ、あれは危険だって事なんだぞ」
小さな背中を撫でながらなだめるのに必死でした。
「ずっと俺の女で、俺の妻でいるって言っただろ、お前が居なくなるなんて絶対に嫌なんだよ、おまえと何かとを引き換えなんてできねえんだよ」
やっと少しだけ落ち着いた千佐子に言って聞かせました。
「優美はお前の子だけど、ちゃんと俺は自分の子として大事に育てるから、お前も俺の子を俺たち二人の子供として認めてくれないか」
不遇の子でもお前は産むことができた、でも沙絵はお腹を抱えて必死に助けようとしたのに、それが許されなかった。
「沙絵が俺に抱かれながら、ちーがうらやましかった、と言って泣いたんだよ」
千佐子の肩が小刻みに震えていました。
「それにさ、沙絵が妊娠したとは限らねえし、医者にもう一度相談して大丈夫と言うならお前にもう一人産んでもらってもいいんだからさ」
俺の胸の中で小さく頷いてくれました。
もう一度ぎゅっと抱き締めると背中を擦って宥めました。
またエッチ無しの話しばかりでごめんなさい。
女は難しい生き物です。
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