禁断の木の実

「一家でごめんなさいねえ」と言いながらお隣の奥さんが来ました。
意外なことに口の下品なお姉ちゃんは優美を物凄く可愛がってくれてます。
千佐子と奥さんと、「あんたは荷物持ち」とお兄ちゃん(推定パンツ泥棒)は奥さんの車でスーパーへ買い出しに連れていかれました。
無口な、いわゆる「おとなしくていい子」という定番のよくあるタイプ……
(ありゃ女なんてぜってーいねえな)
奥さまから娘に必要なものの確認が電話できたみたいで、今までと突然の豹変に優美が驚いて私とお姉ちゃんを交互に見るのが可笑しくて笑ってしまいました。
「だからさあ、書いてあんだろー？余計なものは要らねえっていってんだろーよっ！……、……あー？……」
(お菓子作りが好きなんだなあこいつ……意外……)
ぶち切ると、また優しいお姉ちゃんに早変わりでした。
優美があぐらをかいたお姉ちゃんに(残念ながら後ろ向きで)正面から抱きつきます。
弾みでお姉ちゃんが倒れると笑いながらその上に被さりました。
お姉ちゃんのスカートが捲れると優美がふざけて「おねーちゃんぱんつう～みーえたっ」と更に捲りました。
「こらっテメエ、やめろばかっ」笑いながらお姉ちゃんがスカートを押さえ私をチラッと二回見ました。
明らかにパパの目線を確かめた目付きでした。
白の膝上、横に縦に黒のラインが入ったフワリとしたスカートです。
上は何てことのない淡いブルーに肩が出るシャツで袖が白い紐でリボンになってる(これも意外と女の子っぽい)。
イメージとしては見るたびにダメージのショートパンツとはでな文字のプリントシャツの子なんだけど、こわな一面もあるんだなと……

いま2階に来るみたい、またね姫

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