私は今、寂しい週末を過ごしている。
美代子のとこに行けない、美代子が来ることもない。
東京にいる甥が休みをとり、23日まで帰ってきているからだ。
仕事が終わったら新幹線でくる甥、おそらく今頃、親子水入らずに美代子は過ごしているだろう。
私にも元妻の元に娘がいるが、私に会おうとしてくれない。
たまにお情け程度の電話やメールがくるくらいだ。
正月、甥にあったとき言われた。
「かあさん、なんか最近綺麗になったような。彼氏でもいるんでしょうか」
「義姉さんなら男がほっとかないさ。いるかもしれないな」
そう言って笑いあった。
「まさかおじさんだったりして」
ギクリとした。
「兄貴の嫁さんに手~出したら、天国の兄貴から天罰食らうし、あの世に言ったら兄貴の顔見れないよ」
「ですよね~」
何か感づいているのかとヒヤリとした。
でも違うようだった。
美代子との関係ができて何回目かのとき、美代子の部屋でセックスをした。
当然兄の仏壇がある。
美代子は最初嫌がった。
笑顔の遺影を見ていると、兄がよろしく頼むと言っているように、私は思えた。
美代子は、弟は俺の分身だから許すと言っているようだと語った。
その遺影と位牌の前で、私と美代子は交わった。
兄に見守られているような、睨まれているような。
やはり気分的に乗り切れず、そのような行為は一度だけ。
あとは最初泊まったときの別室にて。
相互通い婚状態になって良かったこと。
偏り気味で、コレステロール値が高かった私、美代子の食事のためか、かなりいい具合にまでなった。
そのせいか、一晩二回もセックスすると、精魂尽き果てたような状態になっていたのが、楽に二回戦こなし、翌日の仕事もつらくなくなった。
体重も少し減った。
美代子も鬱々していた気持ちが、晴れやかになって、明るくなったような気がするという。
セックスはしないよりした方がいい、それが共通理解になっている。
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