池田です。
遅くなってすいません。と言っても今回は本文ではありません。『続きはまだか』、と思われている方、申し訳ありませんが、今回はここで読むのをやめてください。
これから先は、本文ではなく、これまで私如きに懇親的に支援していただいた方々に、お伝えしたいことが書いてあります。他にお伝えする術がありませんので、このレスの一つを使用させていただくことにさせて下さい。
【注】しつこいようですが、今回は本文はありません。しかも超長文です。フリじゃなくて、本当に続きだけを知りたい方は、ここで読むのをやめてください。
改めまして、池田です。
ここまで読んで頂いている方々、いつも励ましやご指摘をしてくださいまして、本当にありがとうございます。
さて、今回は一種、異例と言いますか、もう終わりが近いので、ワガママを言わせてください。普段はコメントなどは極力最小限に留めていましたが、このような形で作品のことや自分のことを話す機会を与えてください。お願いします。
皆さんのご指摘の通り、おそろしくつまらない出来に、作者の私自身嫌気がさしております。確かに、より良いものを提供しようと思い頑張ってきたのですが、途中から訳が判らない方へ行ってしまっています。
もうご存知かと思いますが、この話しはフィクションです。長きに渡り、版違いですいませんでした。
当然ですが、私の本業は作家ではありません。小説もこれが初めて書いたものです。
以前から、寝取られ物、特に母物に興味がありました。山文先生等のプロの作品は勿論、素人さんの投稿物、体験物なども好んで読ませて頂いておりました。
そんなある日、寝床に就いて暇を持て余し、何の気なしに携帯で書いて投稿したのが、この第一回目と二回目でした。私は『投稿した』という、ただそれだけに満足して、その日は眠りました。嬉しいことに、次の日に確認するとレスがついていました。それが嬉しくてまた書きました。そしてまた次の日、レスがついていてまた嬉しくなり・・・という感じで、のめり込んでいきました。
この時、「くだらね」とか「妄想乙」とかのレスがついていたら、多分書くのをやめていました。楽しみにしています的なレスが、私を勘違いさせてしまいました。元来お人好しなので、お世辞を鵜呑みにして、せっせと話を考え、推敲し、投稿していました。
この話はエロ描写なしで書こうと思っていました。エロ描写を上手く書けないだろうなということもありましたが、寝取られ物の醍醐味は、胸を掻き毟られるような絶望感にあるのでは、と思っていたからです。なので、作中でいうと、書き始めから私池田が夜中に沢木のマンショへ行くところくらいまでは、構想の範囲内でした。本来はそこで沢木に母との関係を否定され、悶々としたまま帰宅し、翌日以降沢木の怪我が治ってからも、母が疑わしい予定を口実に、家を空ける日が続いていく・・・、つまり寝取られてはいるのだろうが、真相は分らないみたいな結末にしようと考えていました。
ところが、思いの外に反響していただき、愚かな私は『ご期待に応えねば』と、分不相応にも、話の続きに挑んでしまいました。結果は、このザマです。面白くも何ともありません。妄想オナニー小説ですらなく、支離滅裂精神異常小説と言っても過言ではないです。
それでも何とか書きました。が、構想していた全体像を崩して(延長して)書いているうちに、何だか分からない物になってしまいました。
一応、結末は出来ています。しかし、どうしても皆様に御覧戴く勇気が湧いて来ません。『トウシローが粋がっていないで、とっとと見せろや』と言われるでしょうが、素人だからこそ、酔が冷めたときに、己の愚行が恥ずかしくなるものです。いっそ未完という形を取れば、なかったことに・・・、某政治家ではありませんが、ノーサイドになりはしないだろうか、という風に考えている訳でございます。
因みに、没になった結末で、ギリギリまで候補に上がっていたのは、こんな感じでした。
沢木が押し入れを開け、私と母を対面させる。
パニックになる我々に関心を示さない沢木は、そのまま母に挿入。
父起きる。
異様な光景。
沢木に襲い掛かる父。しかし逆くにやられる。気絶する。
沢木の独壇場。
私は泣きながら、その場へうずくまる。
そこへ・・・。
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突然、闇を切り裂く轟音が鳴り響いた。
それは衝撃と同時に、目の前に閃光を放った。
ドーンという、耳をつんざくような爆発音。
その爆発音は家全体に轟き、まるで落雷が直撃したように感じられた。
その得体の知れないものは、目の前の出来事を一瞬にして吹き飛ばした。
私はそのまま意識を失った。
気が付くと、私はどこかの屋内らしきところにいた。
全体が白い部屋は、まるで病院の様だった。
体が動かない。
頭が重い。
ぼんやりと見えたものは、慌てて誰かを呼びに行く看護師のような白衣を着た人。それから、バタバタと何人かが私のベッドを取り巻くように集まり、何かを問いかけているのだが、よく分からない。うるさい、もう少し寝かせてほしい。そのようなことを思っていたら、いつの間にかまた深い眠りに落ちてしまった。
「・・・大変な時に申し訳ないけど、少し話を聞かせてくれないかな」
初老の痩せこけたみすぼらしい恰好をした男が、ヤニのついた黄色い歯を見せながら私に話しかけた。塚田源治と名乗った男は、この地域の所轄警察署の刑事だという。
私は彼の方を見ずにぼんやりと備え付けのテレビを見ていた。
「少しテレビの音を下げてもいいかな? 」
塚田刑事はリモコンを手に持ち、聞いてきた。
テレビの地方ニュースは、連日同じ話題を取り上げていた。
『いねむりダンプカー、民家に激突三人死亡』
『家屋は全焼 原因はプロパンガスに引火』
『生存者は縛られ押入れに? その真相は』
私は片手で制して、彼の要求を拒んだ。
彼からふうっというため息が漏れた。その臭いがまたヤニっぽくて嫌だった。
「ご両親を亡くされた君の心中はお察しする。本当に気の毒だと思っている。ただの事故ならまだ良かったのかもしれなかったが・・・。いや、そうでもないか・・・」
塚田刑事は、軽はずみな発言を悔い
たかのように、言葉を濁した。
火災があったから両親は死んだわけではなかった。仮にただの事故だったとして、父はおそらく生きていただろうが、母は確実に死んでいた。
ごほん、と咳ばらいをした後に気を取り直したのか、また彼が質問してきた。
「・・・どうしても判らないのは、なぜ君が押入れで自由を奪われていたのか、ということだ」
刑事特有の鋭い目つきで見られたが、どうってことはなかった。
恐怖なんて気持ちは、家族と一緒に燃えてなくなってしまっていた。
「どうだろう。・・・話してくれんかね」
ベッドの脇にある地方新聞の一面には、大きな見出しと火災の写真が載っていた。
そこには写真のほかに、部屋の見取り図が描かれており、塀垣には×マーク、続いて大きな矢印が壁、ベッド、両親、沢木、その奥の台所に向かってしるされていた。
ダンプカーは、私のいた押入れスレスレを通って行ったようで、一歩間違えると今頃は私もあの世へ行っていた。
別にそれでも良かったのだが。
新聞の記事はどこも似たり寄ったりだった。
『×日未明、○○県△△市××丁目△×にある池田十五郎さん宅に、○○建設株式会社 従業員、福田原貞康容疑者が運転するダンプカーが激突し、池田十五郎さんと妻の池田・・・さん、大学三年生の沢木公平さんが死亡した。長男の池田・・・さんは奇跡的に無事だった。池田さん宅はこの事故により火災が発生し全焼。火災の原因はプロパンガスに引火したものとみられている。付近の住民からの通報で駆け付けた警察官が現場にいた福田原容疑者を自動車運転過失致死容疑で現行犯逮捕した。○○県警の調べによると福田原容疑者は「何も覚えていない」と話しており、警察では、「○○建設の労働環境に無理がなかったのかなども視野に入れ、慎重に捜査をしていく」とのこと』
つまり、いねむり運転の事故に巻き込まれてしまった訳だ。
事故としては、それほど珍しいものではないだろう。民家に車が衝突することなんてよくあること。それが火災にまで発展するケースは少ないかもしれない。
しかしこれ程までにマスコミに取り上げた理由として、一つは田舎の地方都市でこれといった事件事故が少ないこと。もう一つは、今回の事故の特徴として、何故か生存者である私が両手をブラジャーで縛られ、両親の寝室の押し入れにいたという、一般的にはあり得ない状況だったこと。そしてその両親が寝ているベッドにはパジャマを着ていた父と、裸の母、同じく裸の私の同級生がいた、ということ。これは、第一発見者の証言や検死の結果などにより明らかになっていった。要は、事故としての報道に事件性がくっ付いていたというのが、人々の興味の的になったのだった。
「・・・それは、今回の事故に関係があるのですか」
早く帰って欲しかったので、仕方なく私は開けたくもない口を開けた。
「もちろん、直接には関係ないが・・・、何というか、もう一つ事件が絡んでいるような気がしてね」
「事件・・・、ですか」
私は表情を変えずに言った。
事故以来、私は笑わなくなった。
ダンプカーが家に激突したことは、覚えていなかった。
いきなり、目の前が真っ暗になり、体に強い衝撃を受けたような気がしたが、それも定かではなかった。
気が付いたら、病院にいて既に手術が終わっていた。報道では『奇跡的に無事だった』という伝え方をしていたが、それは命に別条がなかったという意味で、実際は全身打撲、手足の一部に火傷を負っていたので、全治でいうと一ヵ月くらいはかかるものだった。それでも、二、三日後には起き上がることができ、医師や警察の質問にもこうして答えられるのだから、大したことはなかった。
このように体はまったくもって問題はなかったのだが、心の方というか、『両親がこの世にいない』という事実がなかなか飲みこめずにいた。頭では判っているのだが、隣を振り向けばいつもの通り両親がいて、バカ話の一つや二つ、していそうに思えて仕方なかった。
そして、あの思い出のたくさん詰まった我が家も、無くなってしまった。
火災保険は掛けてあったが、一人になった私はあの場所に一軒家なんか建てる気は更々無かった。
父方の親戚が来てくれて、無事に葬儀は無事に済ますことができた。といっても、親戚は父の兄夫婦のみ。「マスコミってしつこいんだな」と父の兄であるいつもは寡黙な伯父さんが言っていたから、相当質問攻めにあったのかもしれなかった。伯父夫婦は、県外で生活をしていたので、焼香にきてくれた方々との挨拶やなんかも大変だったと思う。本来、喪主は私が執り行わなければならないのだが、事情が事情だから、やはり伯父さんが全てまかってくれた。母方の親戚は、母の妹が一人だけいるのだが、何年も前に国際結婚して、今は外国で暮らしている筈だ。確か娘が一人いたと思ったが、よく知らない。
沢木に関しては、あまり関心がなかった。警察から「君以外に生存者はいない」と聞かされたときも、真っ先に思いついたのは両親のことで、警察はどうして「ご家族は亡くなってしまった」という言い方をしなかったのかな、と考えて、ああそうか、あの場所には沢木もいたんだっけな、と思い出した程度だった。
「気を悪くしたら謝るが、例えば、君たち親子三人が寝静まった夜中に、君の同級生の、えーっと何だっけ、そうそう、沢木君が忍び込んでだな・・・。寝ている君のお母さんに乱暴を働いている若しくは働こうとしていたことに君が気が付いてだな。ご両親の寝室に飛び込んだところ彼に取り押さえられ、たまたまその場にあった君のお母さんのブラジャーで逆に両手を縛られ押入れに入れられた。うーん、そこにだな、今回のダンプカーが激突してきた。・・・つまり、君は事件に巻き込まれている所、偶然にも事故にも巻き込まれた・・・てことは・・・、ないかな? 」
警察手帳に短い鉛筆をトントンと叩きながら彼はゆっくりとではあるが、一気に語った。
「妄想ですね」
塚田刑事は、ははは、と笑い声を出しながらも、目は笑っていなかった。
「君は更に下半身も裸だった。これはどう説明する」
確信をついているつもりでも、こっちはそう感じていない。
古いタイプの刑事だった。まして、この辺は田舎なので大きな事件など滅多にあるものじゃなかった。年号が一つ前の考え方しかできないのだろう。
「何が言いたいんですか」
「・・・性犯罪に巻き込まれるのは、よくあることなんだ。警察が発表している件数の何割か増しで発生していると我々も踏んでいる。だから、その・・・、例えお母様や君が何かされたとしても、決して恥ずかしがることはない。むしろ勇気を持ってこのことに立ち向かって真相を究明する方が・・・」
彼には、沢木が池田家に乗り込んで、母を強姦し私にも危害を加えていた際に、偶然事故にあって死傷した、という絵が浮かんでいて、その証言を私から取りたくて仕方がないといった様子だった。
実は、彼がこんなことを言うのは今日が初めてではなく、事故後、私の意識が戻った当初から、このような含みのある言葉をずっと言い続けていたのだった。
「刑事さん、これは家族のことなんです。誓って言いますが、あの現場に事件性なんて何一つ無かったんですよ。全員が成るべくしてあの状況通りの行動をしていたんです。そこは察してください」
ゆっくりと、物分かりの悪い人に教えるように話したのだが、彼の理解には届かなかったようだ。
「それじゃあ、判らない。・・・ひょっとして、君はまだ何かに脅えているのだろう。・・・いいかい、もう大丈夫なんだよ。我々警察がこうして君のことを・・・」
「判っていないのはあなたの方ですよ。私は何も脅えてなんかいない」
「だったら・・・」
もう駄目だ。面倒臭くなってきた。こんなことなら全部話してしまった方が楽だろうと思い、私は塚田刑事の方を向きなおした。
本当なら誰にも言いたくなかった。死んで墓場まで持っていきたかった。私のことならともかく、死んだ人の情事など、身内といえども私なんかがおいそれと口にするべき事じゃないと判っていた。
「判りました。お話します。でも、いいですか。これは本当に事件性とは無関係なものですからね。それと、マスコミにも・・・」
彼はようやく笑みを浮かべて、親指を立てた。格好をつけたつもりだろうが、滑稽だった。
私は一連の話をした。
『一ヵ月ほど前のことで、同級生の沢木という男が、私の母に興味を抱き、経緯は判らないが関係を持った。だがそれは一週間ほどのことだった。その後は会っていなかったのだが、事故前夜に偶然我が家に泊りに来た。飲んだ勢いで沢木に母との真相を確かめたら、見せてやるから押入れに隠れていろ、と言われ、二人の情事を盗み見していた。その後はご存知の通り・・・』
今まで口を噤んでいたのは、母親の情事を盗み見していた罪悪感もあるが、家族の恥部をわざわざさらす必要がないと思っていたことも、附け加えておいた。
「ふうむ・・・。それは本当かね」
訝しげに私の方を見る塚田刑事に、私は黙って頷いた。
「ふうむ・・・」
顎に手をかける仕草は癖なのだろう、私が伝えた事実がうまく頭の中で整理できていない様子だった。
「二、三質問してもいいかい」
私の返事を聞かぬまま、彼は勝手に質問をし始めた。
「君のお母さんと沢木君とが、以前に関係があったことは事実なのかね」
「ええ」
「どうして判る? 」
本人たちから直接聞きました、と言うと塚田刑事は、「お母さんも答えてくれたのかい? 」と目を丸くした。
「それで・・・、君は何故お母さんと友達との情事を見ようと思ったんだ? ・・・あ、いや、それが君の性癖だというのなら別にいいのだがね。・・・ただ、話を聞く分には、君はお母さんがそういうことをするのを、良く思ってはいなかったのではないのか。ましてやそれが、自分の同級生なら尚更だ・・・。いや、もし私が同じ立場だったら・・・」
「言いたいことは判ります。私もずっと母親を性の対象としてみてはいなかったですから。ただ、沢木の言動に振り回されたり、何より、母の変化に気づいてからというもの、私の中で何かが壊れたのだと思います。母を性的な角度から思い描くと・・・、自分自身・・・、興奮して、どうしようもなかったのです。・・・いつも一緒にいて、一番近くにいると思っていた存在が、ある日突然、それ以上に近づく奴が現れて・・・。そいつは、か、母さんと・・・、やった、なんて、言って・・・」
急に息苦しくなり言葉が出なくなってしまった。呼吸を整えるために、ベッドの脇に置いてあった冷めたお茶を一口飲んだ。
「見たくはなかったが、見たくなった・・・。いや、判るよ。人間というのは、そういうものだ」
塚田刑事は胸元から煙草を取りだしたが、すぐにここが病室だということを思い出したのか、慌ててそれを仕舞った。
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と、まあこんな感じで、何だか分らないような仕上がりになっていってました。落としどころがないので、最後は、母の妹が離婚して娘を連れて帰国して、私と生活を始めていくという、もう寝取られでも何でもない話になりかけていました。これだけでも、私が迷走していたのが、お分かりになるのではないでしょうか。
当初は、『これでイケる』と鬼の首を取ったかのように、勇んで書いていました。だから、こんなに長くて、書き終えてもいないのです。そんな時、雑誌か新聞か忘れましたが、小説作法のような記事を読んでいたら、最もやってはいけない結末の一つにご都合主義というのがありました。伏線もなく急に出てきた人物や出来事で終わりを迎えるということで 、正にこの展開の事を言っているのでした。いきなりダンプが家に飛び込む・・・、無い無い。
取り敢えず、今出来ている結末は、もっと短くてシンプルですが、これも無理矢理のご都合主義で終わっています。でもこれよりはまだマシというか、寝取られには沿っています。
本当に申し訳ありませんが、私はもう判断が出来ません。本音は、先程も述べましたが、未完という形を取れれば一番です。手直ししたいところだらけなので、書き直したいという気持ちもあります。『勝手にすれば』とか『どうでもいいわ』と突き放されれば、諦めも早く出来ます。
すいません。愚痴だらけになってしまいまして。私が、皆さんにお伝えしたいことは以上です。ここまで読んで頂きありがとうございました。
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