彼女の口に精液を注いでしまえ…
普段の僕ならそんなことはしないし、さっき暴発した手前、さらに酷い仕打ちを加えるなんてもってのほかである。
しかし、その時の僕は彼女を占有している優越感で自分を見失っていた。
69で六花のまんこを舐めながら、2度目の放出を口内に放とうと足ピンしていた。
ぎこちないフェラチオであったが、相手が愛しい六花であることとこの上ないシチュエーションに意外な程早く2度目の射精感が込み上げてきた。
硬さを増し、膨らんだペニスに違和感を感じたのか、彼女が口を離そうとした頭を僕は片手で抑えつけた。
「うぅ…」
彼女の口内の奥深くに2度目を放った。
「んん…」
声にならない呻き声を出し、彼女の動きが止まった。
抑えていた手を離すと彼女はペニスから口を離してベッドに座った。
申し訳なさと同時に征服感のような感情に満たされ、なんと声をかければいいのか戸惑っていた。
「また出ちゃった…ごめんね」
白々しいにもほどがある言い訳だった。
ティッシュを数枚渡すと、彼女は口から大量の白濁を吐き出した。
「ごめんね…でもありがとう、すごく気持ちよかったよ…」
「…うん…」
しばらく添い寝し、身体を撫で、キスをした。
ホテルに入ってから既に5時間ほど経過していた。
少し家が遠い彼女の終電が近かった。
「そろそろシャワー浴びようか」
「うん」
彼女は、うたた寝した際についた毛先のネグセを妙に気にしていた。
たいして汚れても汗をかいてもいない身体をサッと流した。
溜めてあったバスタブのお湯はすっかり冷めていた。
洗面台の前でハグしたり、キスしたり、それなりにイチャイチャしながら身支度を整えた。
開封すらしていないゴムは彼女に持って帰ってもらうことにし、部屋を出た。
23時に近い新宿の街はまだまだ賑わっていた。
年齢差のある男女が並んで歩いていても目立たない街。
雑踏に溶け込みながら待ち合わせをした駅に向かった。
同じ路線だが行き先は真逆だったため、先に彼女が出発するまでホームで過ごした。
電車に乗った彼女は俯いたままであまり目を合わそうとしなかった。
扉が閉まり、電車が走り出しても彼女は顔を上げることも手を振ることもなかった。
自分がしたことに対して怒ってるのかな…と、一抹の不安がよぎった。
反対ホームに来た電車に乗って自分も家路についた。
途中、彼女にメールをしたが返信はなかった。
翌日も翌々日も、返信はなかった。
数日が過ぎた頃、彼女からメールが届いた。
メールを読んだ率直な感想は「え…なんで…」という感じ、青天の霹靂であった。
メールの内容を要約するとこんな感じでした。
・先日はありがとうございました
・たくさん抱いてもらえて嬉しかった
・初めてのお姫様抱っこも嬉しかった
・じつは会う前に彼氏ができた
・出会えたのが◯◯さんでよかった
・ただ、もう会えない
僕は愕然としたし、若干の怒りすら覚えた。
彼女は最初から一度きりのつもりだったのか、メールの内容は会わないための口実でホントは僕のことを嫌ったのか、真意はわからない。
ただ、こんなことも書いてあった。
「メールしているときは夢心地だったけど、実際に会ってセックスとなるとすごく生々しくて…」
確かに、メールでもエッチな話もしてはいたが、話と現実では感覚が違う。
自分の股間に顔を埋めて延々と秘部を舐められたり、自らの口にペニスを咥えたり、口に精液を出されたり…
頭に描いていたものとのギャップが大きかったのだろう。
このメールを見てもらえたらナンネも辞めると書かれていた。
僕は、また会えると信じていたこと、彼氏ができたなら言って欲しかったこと、でも会ってくれて嬉しかったことなどを簡潔に返信した。
彼女からの返信はなく、程なくして六花のアカウントは消滅した。
彼女の退会を見届けて僕もナンネを退会した。
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