今ではすっかり老いぼれになった私だが20代は元気だった。
朝目覚めたら朝立ちを利用して射精しておかないと会社について
から落ち着かないという感じだった。仕事が終わると一目散で
ピンクサロンに飛び込んで抜いてもらったり、ちょっと懐が豊な
ときはソープランドに行ってと三度の飯よりまず性欲を満たすこ
とが先行していた。そんな時期があった。庶務課の女性の中にそ
んな私の生態に気づいたのがいて、純粋に肉体関係だけで欲望を
満たしあうという条件で付き合い始めたのが裕子だった。
裕子を知ってから風俗通いは激減した。今では考えられないが、
社内で彼女とすれ違っただけで我慢できなくなり、仕事時間中に
備品庫や製品倉庫など人気のないところへいって着衣のまま性器
だけを出し合って交わったということも二度、三度ではなかった。
あの元気は何だったんだろうと思う。