新入社員採用早々、結構大きな仕事の穴をあけ、即、地方
に飛ばされどさまわりとなって腐っていたころ、得意先の
事業所の女の子とひょんなことで仲良くなり映画を見に行
ったり食事をするようになってまもなく、どちらからとも
なく互いを求め始めていた。彼女はミッコといった。ある
日唐突に「ミッコ、映画のレイトショーって行ったことが
ないの。一人じゃ何引けちゃって」「じゃあ、今度の週末
行こう!で、何が見たいの?」「なんでもいいの。雰囲気
知りたいだけだから」というこで、僕が適当にチケットを
手配することになった。ちょうど、女性向けのちょっとエ
ロぽいのやってたのでそれにして、夕食を早めに済ませて
映画館に向かった。季節は秋最中、風はちょっと肌寒かっ
たので二人ともコートを羽織っていた。