序
突然、由美子から手紙とともにCDと日記が来た。それは私が、由美子の自殺を知る三日前だった。後で分かったことだが、消印の日付で、自殺の直前に出したと知った。
由美子とは高校の親友だった。高校の頃はよく一緒にいた。時々風呂が一緒だったのでレズと言われたこともあったが、セックスの経験はなかった。
性格的に派手な由美子は男性に人気があった。多分学年で一番だったと思う。客観的に見て私も整った顔をしていると思うが地味で暗かったのかもしれない。
性格の通り私は地元の国立大学に進学し、由美子は東京の私立大学に進学した。大学1年の夏、由美子は写真モデルとしてスカウトされた。
卒業後はグラビアアイドルにんなり、水着を披露するようになった。だから、金銭感覚が違ってきて、ここ5年以上会っていなかった。
しかし、時々雑誌に載っていて見れば雑誌を買うようにしていた。、水着もだんだんと過激になり、ヌードも披露した。そのころはテレビにも出るようになっていた。
同封のCDは5枚あった。
4枚はシールが貼られている。
AVとして年齢制限はあるものの発売されているものだった。
1枚は多分プリンターで作ったのだろう、少し雑なものだった。
手紙は赤裸々なものだった。高校時代に風呂も一緒だったからだと思う。
そして、こう結ばれていた。
「あなたは大学の研究の傍ら小説家デビューも果たして、私も一冊もっている。
この日記もあなたの取材の一つとして役立つといいと思う。」
日記は9冊あった。見ると毎日あるわけではないが、東京の大学の入学式から始まっていた。たわいもない話が多かったが、時折アイドルになった経緯やその生活・撮影のこと、そして自殺に至る心境なども書かれていた。
この手紙から小説にして欲しいと思った。
聞いていた話もあったが、初めての話が多かった。
故郷に帰った時、私に相談したかったかもしれないが、私が避けるようになり、それが適わなかった。
自殺して私に送り付けてきたのは、ほかに頼る人がいなかったからだろう。
日記から抜粋したものを少し脚色してみた。官能小説になってしまったので投稿する。