先日、部屋の掃除をしてたら昔つき合っていた彼女から貰ったサングラスが出てきた。
当時、自分はミュージシャンをしてて女性に対しモノ扱いしてる頃があり、そんな貢ぎ物も当然の如く頂戴してた。
そんな彼女も犠牲者の1人で、金品や性欲のはけ口としての存在に過ぎなかった。
いつも『身体に気をつけてね!』とか『困った事があったら電話してね!』とか言っていたが、当時の自分はそんな気遣いがウザくて仕方なかった。
最終的には終わりを迎えてしまうのだけれど、当時のどうしようもない自分を常に気遣ってくれたり心配してくれたりする人って後にも先にもその彼女だけだった。
『彼女元気にしてるかな?』
『悪い男に引っかかってないかな?』
たまにそんな心配をしてしまう。
今ならもっと彼女の気持ちを受け入れられるのになぁ…と考えてしまうが、そんな都合のいい考えなど皆無に等しいし、ましてや散々な事をしておいて今更彼女にそんな想いを伝えたいなんて図々しいったらありゃしない。
自分と付き合って散々な目に遭ってきたから、今は幸せになってます様に…
そう思うと自然と目が霞んできた。
俺はそのサングラスをゴミ箱に捨てた。
『ありがとう』の言葉を添えて…