あれは10月というのにまだ蒸し暑い夜のことでした。
私が通勤で使っている電車は最終4本くらい最寄り駅の3駅手前で止まって
しまいます。3駅分歩くと1時間掛かるのですがタクシーがろくにいないの
で歩いた方が早いのです。
その晩も飲んで最終逃した私は、線路沿いの道をとぼとぼ歩いていまし
た。
ある駅に差し掛かったとき、道ばたでしゃがみ込んでいる女性がいます。
悩みましたがトラブルも嫌なのでスルーして歩き続けました。
でもなんか変なんですよね。その女性が100m位後ろを猛然と追いすがって
くる。
「カーン、カーン、カーン」
ハイヒールの音がこだまします。
躊躇している内足音は20m程度まで近づいてきました。
これはもうおかしい。普通の女性ではない。
もしや快楽殺人鬼、いや魑魅魍魎の類か?
意を決し、その場で決着を付けるべく振り返り女性を睨み付けました。
おかまいもせず、女性はずんずん近づいてきます。
最初、暗かったのと酔ってたので良く見えませんでしたが10mくらいに近
づいてようやくわかりました。
その女性の出で立ちは下から
・真っ黒いハイヒール
・真っ黒い下着のパンツ
・恐らくパンツとおそろいの真っ黒いブラジャー
これで終わりです。
よく見ると体格のデッサンが狂ってます。節々がふとーい!!
なーんだ、ただの変態だ。
よかったよかったー。
取りあえず尋問です。
まずは一番の問題点
私「お前男だろ」
そいつ「おんなー。(だみ声)」
聞けば名を田野倉 ひとみ 年は28才、茨城の日立市出身とのこと。
名前と年は絶対嘘です。35くらいにしか見えません。
色々話しましたが最後に
「ね、触ってよ」
これが来たので逃げてきました。
そいつとは2日後にも会うことになるんですがそれっきりです。
落ちのない話しで済みません。
一生の不覚で写メ撮っておきませんでした。ざんねーん。
落ちのない話しで済みません。
こんな体験談でした。