私達夫婦は、妻の実家から来る、神事のスケジュールに合わせて生活をしていました。
産婦人科にも通い、下が原因で神事が出来ない、最悪な事態にならないように気を使いました。
「あなたのためでもあるのよ・・。」
エステにも通って、妻は前よりずっと美しくなったのですが、自ずと、身体の線が崩れる事を気にすると、私との性交の回数は減っていきました。
妻の顔も胸も張りの出始めた旧正月の頃、神事を行うお互いが、顔見せをする儀式が執り行われました。
神事の対象者である青年とその家族、後家雌と、仕切り親役夫婦が顔を合わせるのです。
今回の神事の仕切り親役である義父の家で、つまり妻の実家になってしまいましたが、妻が神事を共にする、童貞の対象者と、その家族と会いました。
後家雌の家族は、後家さんの場合が多いので、本来私の同席は無いのですが、過去に有った事例に習って、夫の同席が許されました。
仕切り親役も、実の娘を差し出す訳けなので、以後の付き合いを考えて、同席し無い旨の様です。
大きな座卓のある客間に、私達夫婦は、既に前入りして座っていました。
私は、気持ちがソワソワして、落ち着いて座って居られませんでした。
それは妻も同じようで、待っている間に、何度か不安そうに私の顔を見ました。
「怒ってない?・」
「何を、今更・・。」
針のムシロでした。
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