似てると言われた○○は別にイケメンではないが、自分は好きな部類なので嫌な感じはしなかったが、そう思ってくれてたから自分に好意があるとも思わなかった。
「ところで毎日5階まで大変ですね。」
『あ、もうここでいいですから。』
買い物袋の取り合いをしながら時折手が触れるのに意識しながら階段を上がる。
「いや、そんな意味じゃ。何でまたエレベーターのない5階に?」
『急に旦那の転勤が決まって旦那が勝手に決めてしまって。ほんと、出来るだけ出掛けたくなくなるんです。』
「でしょうね(笑)どこから来たの?」
『○○市です。』
「遠いね。そっちに自宅は?」
『マンションがあって旦那おいてもうすぐ戻るんです。』
俺はただただ疲れて聞くだけ聞いといて聞き流していた。やっと5階に着いて
「じゃあここで。」
『ちょっと待っててください。』
「あ、はい。」
知り合いに見られたら面倒だと思い、壁の影に隠れるように暫く待った。
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