俺は、高校を卒業すると東京の私大を出て、地元に帰って銀行に就職した。一年目は営業が必ずやらされる商店街での飛び込みを汗だくになりながら必死だったのだ。そんな中、偶然にも洋装店で買い物をしていた純子さんとバッタリ出くわしたのだ。
お店に入った瞬間、店内にいた小綺麗な中年の女性と視線があった。お互いアッと同時に声を出していた。淡いブルーのワンピースがスラッとした体型に似合った中年の女性が純子だとすぐ気がついた。
あら!先に純子さん。
暫くして俺。そうです晃くんの友人の中山です。
お久しぶりですね。お元気でしたか?純子さんが優しい眼差しで俺を見つめた。
はいおかげさまで。高校時代はお世話になりました。ところで晃くんはどうしてますか?
少し間があってここから意外なことに純子さんから切り出した。
お仕事中?お忙しいんでしょ?
いやそうでもないです。このお店でノルマが終わりますから。
良かった。凄く懐かしいんで、少しお茶をして行きませんか?
大丈夫です。僕も懐かしいです。嬉しさをひた隠して俺。よく見ると目尻に皺が増えたような気もしたが、色白の肌と通った鼻筋に涼しげな瞳は以前にも増して魅力的に思えた。純子さんから漂ってくる仄かな香水の匂いに、どういうわけかあの時の純子さんのパンティの汚れと独特の女の臭い思い出して俺は勃起していた。興奮しながら別のことも考えていた。俺が晃のことを聞いたのに純子さんはそれに答えなかったのは何故?晃とは高校を卒業してから一度も会っていなかった。晃に何かあったのだろうか?少し不安になったりした。
俺と純子さんは近くのスタバに入った。
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