2018/02/17 01:04:14
(ARGXWrrW)
ありがとうございます
途切れ途切れで申し訳ないです。
取り乱してしまった自分を慰めてくれたのは
娘でした。
『父さんも 母さんも 私も
ずっと家族だからね』
そうだ 家族なんだ それは永遠に変わらない
娘の言葉で 何故か急に落ち着きを取り戻した気がします。
まぁ それからは 今までの色んな出来事を
話した 途中出前の寿司を食べながら…
出産の時の話
今は イタリアンのお店のオーナーである話
娘の会社の話
チーフのおかげがあって
今の生活がある事etc
すみません 話が前後して申し訳ありません
店のオーナーになった時の話を…
2号店が出来た時に
かおるさんと パートさん数名で 任されました。
常連さんもかなり付いて 売り上げも好調でした。
で 暇な時間帯に 来るんです チーフが
もちろん 客としてです。
娘に オモチャやお菓子を買って来てくれるんですが、
黙って席に座り 注文
かおるさんとは ニコニコ話はしているが
調理場には 顔も出さないんですよ
で かおるさんが
『チーフのオーダーですと』
チーフが昔 勤めていたホテルは三つ星レストランを経営されるシェフが修行されるようなホテルで本格派の腕前なんです。
大体 週一ぐらいでみえて
美味しいとも不味いとも 頑張れとも
何にも言わずに 帰ってしまうんです。
ある日 客席まで 出て行き
『チーフ どうですか?』
と 聞いた事がありました。
すると 恐い顔をして
『おまえ 自分の出した料理が
美味いか不味いか
聞かなければ わからないような いい加減な料理出してるのか?
自信がないのか?』
『いえ そんな事ないです』
『じゃぁ しょーもない事聞きに来るな』
『はい』
怖いんですよ…本当
外車に乗って 綺麗な女の人を連れて来る
その筋の方よりも 緊張しました。
ても やっぱり気になるじゃないですか
チーフが帰ってから かおるさんに
どんな顔して食べてた?なんか言ってた?
とか聞くんですが
『難しそうな顔して 食べてたよ』
えっ………………
3年程経った頃
三号店を 出店するから
おまえ そっちをやれ と
悩みましたが
『常連さんが 来ていただいているのは
私の料理の味を食べに来ていただいているので
この店の味を変えたくありません
だから他の人に 任せたくありません
料理 接客 店内の雰囲気 全て最高の物を
提供してきたつもりですから』と
チーフは
ニヤリと笑うと
『わかった
いつのまにか一人前の口を利くようになったもんだな
少しは安心した』
褒めてもらったような 認めてもらったような
すごく嬉しかったのを覚えています。
『おまえ 来月家族で旅行に行って来い
定休日の後2日は 俺が店みてやるから』
『いえ 店が心配なので泊まりでの旅行はいいです』
と答えると
『馬鹿 おまえの為じゃない かおるさんと娘に
想い出作りさせてやるんだから いいから
行って来い 発注だけはちゃんとやっとけよ』
かおるさんは ニコニコしながら 聞いてました。
毎年 年二回の恒例の行事になりましたが
初めての旅行の時は心配で心配で…
打ち合わせも 試作も無しで しかも
調理場に入った事も無く 食材の場所も全くわからないのに………
旅行前日 かおるさんに 『チーフ大丈夫かなぁ』と 聞くと
『大丈夫よ チーフなら もしかして 料理のチェックをしにきてたのは 同じ味を出せるように 味を確認してたんじゃないかしら?』
えっ
神様みたいな人だなぁ と思いました。
かおるさんも チーフと奥さんは 私達の親みたいな人だよねと言ってました。
旅行から帰ると 三人でお土産を持ってチーフと奥さんに お礼に伺うんですが
娘に『楽しかったか? また 行きたいか?』
嬉しそうに喋るチーフ
それを眺める奥さん
かおるさんも楽しそうに
娘と一緒に旅行の話をしている
そんな 皆んなを眺める事が 自分は幸せでした。