社会人 一年生の時の話
レストランで働き始めて 3ヶ月ぐらいかな
調理場と裏方があり 新人の自分は当然裏方だった
まぁ 米を炊いたり スープを作ったり 野菜や肉の下ごしらえ
が 主な仕事
その裏方の仕事を一緒にやっていたのが かおるさんで 38歳
スレンダーな体型に胸は大きく 優しい女性だった。
自分の教育係でもある かおるさんは 自分より早くから作業に入り
自分より早く帰るのが日課だった。
特に仕事以外の話をする訳でもなく テキパキ仕事をこなす かおるさんは 単なる先輩であり まぁ 19歳の自分にとっては恋愛対象でもなく 当然かおるさんも 親子みたいに歳の離れた自分の事など
なんとも思ってないと決めつけていた。
そんなある日 帰り際に かおるさんが 『高いお肉頂いたから
家に食べにおいで どうせろくなもの食べてないでしょ』
レストランに勤めてるのに 自分の夜ご飯は ラーメンとか
弁当ですませていた。 寮に入り親元を離れて一人暮らし
寮生活と言っても 会社が借りているアパートに一人で暮らしていた自分は 『えっ すき焼きですか? はい 食べたいです』
かおるさんのアパートの地図を渡され すき焼きは食べたいが
なんか緊張するなぁ なんて思いながら仕事を終わらせた。
夜 8時にアパートに到着 チャイムを鳴らすと 『はぁーい』と
かおるさんが出迎えてくれた いつもの白い調理服しか知らない自分は かおるさんの スカートに青いセーター姿に少しドキッとした。
『何してんのよ 早く入りなさい 風邪ひくわよ』と急かされた。
『失礼しまーす』と 旦那さんとか 子供さんに聞こえるよう 大きな声で言うと かおるさんが 『びっくりするじゃない そんな大きな声出さなくても 聞こえてるわよ』と
大きな声の訳を説明すると 『あれ ごめんね 言ってなかったわね
私 離婚して一人だから』 と
『あっそうなんですか』と言いコタツの上を見るとすき焼きの用意がしてある 『見て このお肉ー』とかおるさんが嬉しそう
うん 確かに美味しそうなお肉でしかも大量