「ミヨちゃん?」
振り向いた彼女は、やはり一緒に働いていた女性だった。
「わぁ、久し振り。元気ですか?」
「おかげさまで。今のは旦那さんと子どもたち?」
「うん、パパに預けて映画に行ったの」
「三人か、子沢山だ。ママ頑張ったね」
「いゃん、三回だけですよぉ」
「コラ、なわけないだろ!あの頃毎日報告しに来たくせに」
「エヘヘ。小野さんは?」
「独身貧乏だよ。気楽にね」
「○○と結婚すると思ったのになぁ」
「縁がなかったのさ」
少し昔話しをするうち流れで駐車場に歩き車に乗せた。
「あの子はもう五年生か、早いね」
「産まれてすぐお祝いに来てくれて以来ですね」
「旦那さんとはラブラブ?」
「う~ん?仲は良いけど、長男が大きくて御無沙汰なんですよね」
「そっちかぁ、変らないねぇ。生でなきゃ気持ち良くない!と言ったミヨちゃんらしいや」
笑いながら昔のようにほっぺをムニュッと掴んでやる。
「きゃぁ、ダメだよぉ。元に戻らなくなっちゃう」
「あのピチピチお肌は?」
「もうおばさんだもん…」
確かに目尻に歳を感じたがまだ四十前のはず。
スカートから伸びたふくらはぎは相変わらずエロな雰囲気だ。
「昔なら我慢できなかったろうな」
「あ~、確かに。今は出会いもないから仕方ないよぉ」
「じゃあ独り遊び専門?」
「エッ?あ、へへっ、そう…ですねぇ」
照れくさいのか膝を自分で撫でながらうつむいた。
「それもひとつの幸せでしょ?」
声を掛け彼女の手を握る。
ミヨはそれを両手で包み膝の間に引き寄せた。
黙っていると、
「小野さんって、キス上手だったよね?」
「え?ああ、確かミヨちゃんの好きな仕方に合ってたような…」
すると突然こちらに向き直り、顔を寄せ
「ね、して?」
「はぃぃ?ミヨちゃん人妻でしょが」
「いいじゃん、キスだけ…」
スカートをずらしながら膝から柔らかな内ももに手を引寄せて身を乗り出す。
「ね、お願い」
目をつぶり近付く彼女の人妻らしい匂いに負けた。
「こうだっけ?」
と呟き軽く唇を触れ合せてから舌先で合図する。
ミヨはそれに応え舌を差し出し互いにゆっくり先端だけを舐め合った。
「ん、んんん…んぁっ、ハァ」
相変わらず悶えるような声を漏らしながら器用に舌を動かすミヨは、
挟んだ手を奥まで引寄せ太ももをギュッと締めた。
「いやっ、思い出しちゃう…」
「ここはあの頃のままだね」
「だってキスが…気持ち良いんだもん」