この町で一番大きい酒場なのか、少し広めな店内。薄暗さもあってかディアナが入店してから今まで全ての客を視認できているわけではない。
「あれが女戦士ディアナか。噂通りの酒好き男好きのようだな…」
深くフードを被った男がひとりごとをつぶやくと、ディアナの席のほうに歩き出す。
「姉ちゃん、見ない顔だな。よかったら一緒にどうだ?」
テーブルにドンと自分のジョッキを置き、ディアナと目を合わせる。この男、実は魔王の手下である人型のモンスターが人間に擬態した姿である。が、ディアナにはそれを見抜く力はなく、パーティーの中では僧侶しかできない能力だった。
ディアナから見ると好みの男で、話さえ合えば夜の相手にしたいと下半身を疼かせるワイルドな男で、即答で同席を許可する。
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