トモが帰るとまず押し入れを確認した。
ここを開ける理由は、この雑誌を見る事以外に有り得ない。
それは普通の女の子なら、目を背けるSM雑誌だ。
私はSM愛好者であり、何より肛門性交に興奮を覚える変質者なのだ。
郷里の彼女とは高校二年生からの付き合いで、三年生の夏に初体験をした。
私は徐々に性癖を打ち明け、縛りまでは許したがアナルセックスを提案したが、彼女に強く拒否された。
それが今年の正月休みの事で、それから彼女から連絡は無い。
未遂に終わったが、レイプまがいにアナルを奪おうとしたのだから仕方無い。
今望んだ獲物が手に入りそうなのだ、慎重に罠をしかけなければ。
二、三日トモの行動パターンをさぐる事にした。
翌日は6時過ぎにトモはやって来た。
勉強道具と夕ご飯の食材を入れた、バッグを手にしていた。
ご飯を仕込み、宿題に取り掛かる。
見る間に宿題を片付け、私は何も教える必要はなかった。
かなり頭の良い子である事は、間違いない。
一段落つくと、手早くおかずを作り二人で夕ご飯を食べた。
料理の腕もなかなかのものだ。
食事が終わるとトモは、参考書や問題集を取り出しやり始めた。
私も課題の図面に取り組む。
トモは時々、「お兄ちゃん、ここ教えて。」と言ってくるが、問題を見ると高校受験の問題かと思う程、高度な内容だった。
その日は11時前に、何事も無く帰って行った。
明日は家庭教師のバイトで、8時半過ぎの帰宅になる事をトモに話した。
罠をしかけるチャンスだ。
押し入れ望んだ中の段ボールに、他の所に隠しておいた雑誌も一緒に置いた。
積み重ねた順番と雑誌名を書き写す。
積み方も微妙に変え、動かしたら分かる様にした。
バイトから帰るとトモが来ていて、食事の用意も出来ていた。
テーブルには、参考書や問題集が広げられている。
「お兄ちゃんお帰り。先に食事にする?」
まるで新妻の様な振る舞いだ。
「そうだね。」
トモは立ち上がり、準備を始めた。
特に変わった様子は無い。
食事中は、トモの学校の事など他愛もない話で盛り上がる。
勉強の続きをやって、11時頃帰って行った。
トモが帰った後、チェックを入れる。
雑誌はやはり動かされていた。
おまけに一冊、無くなっているではないか。
犯人はトモしかいない。
単に興味本位の行動か、異端の性癖故の行動かはまだ分からない。
私の方が遅くなる日は、次々と新たな罠を仕掛ける事にした。
わざとパンツに射精し、洗濯カゴに放り込み、トモが触ったかどうか確かめたりした。
また貧乏学生には出費だが、アナル用のおもちゃを仕入、水性マジックで小さなマーキングをして、使ったかどうか調べる事までやった。
どれもこれも期待を裏切らない結果だった。
これだけでトモをアナル愛好者とは断定できないが、少なくともSMに興味を持っている事は考えられる。
そうなればどう効果的に、トモをこちらへ引きずり込むかが問題だった。
この一ヶ月間、帰宅時間をトモに伝えた通りに守ってきた。
トモも私が帰る予定の時間までは、安心して楽しんでいるはずだ。
逃げ隠れ出来ない状況で、トモの恥ずかしい現場を押さえてしまえば、後は私の思うがままだ。
何時実行するかだけが問題だった。
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