ハァハァと言う息遣いで目が覚めた。
いつの間にか、毛布がかけられていた。
寝ぼけ眼で息遣いの正体を確かめる。
トモが背を向け、両膝をついて中腰の体勢で全身を小刻みに揺らしている。
押し入れの襖が開いている。
私はすぐにある事に思い至った。
私が隠した雑誌を見ながらオナニーをしているのだ。
トモの左肩が少し動いた。
慌てて目を閉じ寝たふりを続ける。
一瞬静かになる。
振り向いて、私を確認したのかもしれない。
しばらくすると、またハァハァと息遣いが聞こえ始めたので、薄目を開けてトモを観察した。
左手で雑誌を持ち、右手はパンツの中を愛撫している。
私のペニスはすでに爆発寸前の状態になっていた。
今すぐにでもトモを押し倒したい衝動を押さえ、冷静に考える。
トモがあの雑誌を見て、嫌悪感を持たず本気で魅入られているなら、私の求めた物が手に入るチャンスだ。
私と同じ異端の血を受け継ぐ者ではないか。
慌てる必要は無い…。
トモの動きが俄かに激しくなり、クウッと呻いた瞬間動きが止まり、腰が床に落ちた。
どうやら逝ったらしい。
私は再び目を閉じて、トモの動きを伺った。
しばらくトモの動きまわる音がしていたが、落ち着いた頃を見計らって、目を覚ましたふりをして起き上がった。
「あぁ良く寝た。今何時?」
「もう5時だよ。」
トモはテーブルに向かって、勉強していた呈をつくろって居た。
「ごめん相手出来なくて。帰らなくて大丈夫か?」
「うんそうだね。今日は帰る。…ねぇ毎日宿題しに来ても良いかな?」
願ってもない事を言う。
「別に良いけど、何で?」
「分からないとこ教えて欲しいし、家夜は私一人で淋しいから。」
トモの話によると、母子家庭で母はクラブ勤めの為、6時過ぎに出勤すると夜中早くても1時過ぎまで帰って来ないらしい。
それならとトモに合鍵を渡し、自由に出入りして良い旨伝えた。
トモは「ありがとう。」と言うと、嬉しさを隠しきれない様子だった。
トモを送り出し、私はこれからの事を思い画いた。
さっきまでの可愛い妹が、今は私の肉欲の獲物になっていた。
私の中で吹き上がった異端の血が、悪魔の行いを後押しした。
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